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基幹アプリ開発の落とし穴
.NET Framework環境に欠けていたのはコレだ!

   .NET Frameworkでの新規開発、移行のタイミングはいま

 企業情報システム構築において、またパッケージプロダクト開発において、.NET Frameworkが適用される案件が増えている。その規模も、当初は部門利用を中心とした小規模なものが多かったが、企業のシステム基盤全体を担うような大規模事例も目につくようになってきた。

 なぜ.NET Frameworkなのか? それは圧倒的な開発生産性の高さにある。さまざまな開発環境が存在するが、.NET Frameworkはそれらのいずれと比べてもフレームワークの完成度が図抜けており、ライブラリが整備されている。これにより、開発者は最初から業務ロジック部分の構築に専念できる。また、.NET Framework上で稼働させる限り、アプリケーションは極めて安定的に動き、メンテナンスの負荷やコストを大幅に軽減できる。

 昨今は、.NET Framework 2.0の登場でさらに成熟度が高まったばかりではなく、待望の統合開発環境「Visual Studio 2005」も登場するなど、.NET Frameworkのサポート環境は追い風が吹いている。まさに、.NET Frameworkで新規開発、移行開発を進めるなら「いま」といった状況だ。

   後手に回りやすい帳票出力機能

 しかし、ここで注意すべきことが1つある。それは、業務アプリケーションを開発する際のスコープの定め方だ。大抵の場合、どのようにシステムフローを整理し、データをどう入力し、それをどう蓄積するかといった部分には腐心するものの、その最終結果をどのように見せるかといったレポートや帳票の部分にはあまり思考が及んでいない。その結果、開発の終盤段階に入ってから、多大な負荷を負いながらバタバタと“付け加える”ことになる。結果として、レポートや帳票の部分は拡張性のない、おざなりなものになってしまうことが多いのではないだろうか。

 しかし、レポートや帳票は、その利用の範囲が社内であろうが社外であろうが情報処理成果の伝達手段として非常に重要な存在である。“システムのもう1つの顔”といっても過言ではない。近年は、e-文書法の施行などもあり、セキュリティを確保しながらの文書の電子化と電子保存にも関心が集まっている。業務アプリケーションの本筋部分に専念しようと思えば、このフェイズに時間を割きたくないという気持ちも分かる。だが、ますますレポート/帳票機能の重みが増している今日、これを軽んじることもできない。この問題を解決するには、抜本的なトータルソリューション

  • 帳票の適用範囲
  • 開発の生産性(プログラムレス)
  • 上位のアプリケーションに依存しない帳票処理

が必要なのである。

   帳票開発環境の重要性1:プログラムレスで帳票作成

 「抜本的なトータルソリューション」。まさにこれを提供しているのが、ウイングアークテクノロジーズの「SVF for .NET Framework」だ。レポート/帳票テクノロジ分野で定評あるSuper Visual Formade(SVF)を.NET Framework環境に完全対応させた製品で、.NET Frameworkからの本格帳票出力とオールインワンの開発環境を提供する。企業における総合帳票基盤として、レポート/帳票運用の一元化を実現できるのである。

 同製品最大のメリットは、専用伝票から可変帳票、各種レポートまで、あらゆる帳票設計をプログラムレスでこなせることだ。最も重要な適用範囲の広さに比類がない。特にGUI設計ツールの使い勝手のよさには定評があり、専門知識のない担当者でもレポート/帳票設計が行える極めて高い開発生産性を誇る。

 SVF SDK for .NET Frameworkの大きな特徴の1つが、“美しいレポート/帳票”を実現できる強力なレポートライタ機能を備えていることである。特定のキーで実行する改ページや、同じ項目が続くときは罫線を省くグループサプレス機能、多段階集計なども、GUIで簡単に設定できる。従来は、こうした機能を実現するために、1つ1つ地道にコーディングしていたのではないだろうか。それが簡単な設定を行うだけで自動的に処理できるのだから、その開発生産性には驚くばかりだ。

 業務アプリケーション開発であれば、すでに存在するWordやExcelで作成された帳票や紙ベースのレポート/帳票を継続して使い続けられることが要件となる場面もあるだろう。例えば紙ベースの帳票を貧弱なツールで再現するとなると、1本の罫線の位置合わせだけでも大変な労力を強いられる。SVF SDK for .NET Frameworkであれば、WordやExcelデータやイメージファイルの読み込み/変換を行って、そのまま再利用できる。一からの帳票設計を回避できるため、開発期間やコストを大幅に短縮できる。

   帳票開発環境の重要性2:多彩なデータ処理機能

 当然ながら、データ処理に関しても怠りはない。例えば、SVF SDK for .NET FrameworkはAT、LEFT、LENなどの文字列関数、ABS、ASCといった変換関数、DATE、ADATE、CDATEなどの日付関数、SUM、AVGなどの統計関数など、豊富なAPI関数、設計関数を搭載している。これらの関数を使用することで、目的に合ったレポート/帳票を思考のスピードでさくさくと作成できる。高度な計算式や編集式もフォーム上に簡単に付加可能でき、.NET Framework側で作る業務アプリケーションに複雑な帳票処理を依存しない環境が出来上がる。

文字列関数 AT、LEFT、LEN、REP、RIGHT、SPC、MID、REPLACE
変換関数 ABS、ASC、CHR、INT、ROUND、STR、VAL
日付関数 DATE、CDOW、ADATE、CDATE、SEI2WA、WA2SEI
統計関数 SUM、AVG、MIN、MAX
書式関数 FORMAT
そのほか IF、SELECT
表1 設計関数(一部抜粋)

VrSetForm 様式ファイルと出力のモード指定
VrsOut 文字型データまたはビットマップファイル名の出力
VrSetPrinter 出力するプリンタの指定
VrSetQuery クエリーの様式の指定
VrCondition クエリーの抽出条件指定
VrSetSpoolFileName2 PDFのファイル名の設定
VrSetCSVFileName クエリー実行時に印刷せずCSVファイルとして保存
VrAdjustd/VrAdjustm 印字位置調整
VrSetTray 出力時の給紙トレイ指定
VrCopy 印刷部数の指定
VrTest テスト印字の実行
表2 API関数(一部抜粋)

 レポート/帳票データのインターフェイスとしては、

  • ADO. NET(DataSet対応)
  • .NET Framework用API
  • SVFによるクエリー

という3つの方法を用意しており、データベースとのシームレスな連携を実現。さらなる開発工数の削減を可能にする。

図1 .NET FrameworkとSVF for .NET FrameworkをつなぐADO .NET、API、クエリー

    帳票出力環境の重要性1:強力なプリンタ出力機能

 もう一方の帳票運用では、作成したフォームファイルから多様なプリンタへのアウトプットが挙げられる。すでに.NET Frameworkで業務アプリケーション開発を経験した方の中には、“せっかくセキュアに開発・運用できる環境なのに、レポート/帳票出力部分だけその利点が生かされず、システム品質が低下して困った”と感じた方もいるかもしれない。実行環境を提供するSVF for .NET Frameworkなら、そんな心配はない。.NET Frameworkで利用可能なSVFプリンタドライバ(業界初)を搭載しており、業務アプリケーションからプリンタへの印刷まで、.NET Framework環境上で完結させることができる。

 プリンタへの出力では、“企業内に存在するプリンタは一様ではない”という現実とも向き合わねばならない。一口に“プリンタ”といっても、メーカーごとに記述言語が異なるさまざまな種類のプリンタがある。1つ1つに個別に対応するとなると、開発者にとって悪夢以外の何者でもないが、SVF for .NET Frameworkがメーカーや機種の差異を吸収してくれる。各プリンタ専用の記述言語に対応した独自のドライバを搭載しており、プリンタの後処理機能を含めコントロールし、プリンタ本来のパフォーマンスを最大限に引き出して印刷できる。また、イメージデータによるイメージ印刷ではなく、展開するデータがコンパクトでネットワークの負荷も小さいというメリット付きだ。

図2 イメージ印刷とプリンタコマンドによる印刷の違い

   帳票出力環境の重要性2:PDF出力

 業務アプリケーションでレポート/帳票を扱うとなると、PDF文書での運用も忘れることはできない。SVF for .NET Frameworkは、これに対して独自のPDF生成エンジンで答えた。このエンジンは軽量でマルチスレッド処理によるパフォーマンスアップが施されているほか、バーコードや外字への対応、各種セキュリティ機能(パスワード設定、文書変更禁止など)を搭載するなど、高性能なものだ。これにより、多彩かつ大量な出力処理にも対応できる。さらに、蓄積されるPDF文書の効率的な活用や運用に応じて、セキュリティ機能を強化できるモジュールもオプションとして用意されている。

   柔軟なシステム構築をバックアップ

 「ウチが.NET Frameworkで開発しようとしている業務アプリケーションは複雑だから、SVF for .NET Frameworkは適用できない」とお思いだろうか。しかし、この製品は運用形態に合わせていかようにも構築できる柔軟性を持っている。例えば、小規模システムに最適なクライアント/サーバ型では、データベース独自プロトコルでサーバ間と直接データの授受を行うことができ、スマートクライアントでは、ユーザーインターフェイスをクライアント側に置き、アクセス処理とロジック処理はWebサービスサーバに担当させるといった構成も取れる。もちろん、Webサーバを利用したWebシステムや、シトリックス MetaFrameとの連携も実現する。企業の数だけSVF for .NET Frameworkの運用形態があるといっても過言ではない。

 さらに、ウイングアークテクノロジーズは、レポート/帳票システムのオープン化と短期構築を確固たるものとすべく、関連するありとあらゆるミドルウェア層を組み合わせた実証済みの構築モデル「実践型実装モデル」を提供している。このモデルでは、メインフレームシステムからの帳票運用移行、上位システムからのデータ転送/データ統合、ERP連携、統合運用管理ミドルウェア、セキュリティ、ドキュメント管理など、考え得る限りのハードウェア、ソフトウェア、インフラとの連携を目指し、.NET Framework上でレポート/帳票システムを視野に入れた業務アプリケーション開発を志向する情報システム部門やシステムインテグレータを強力にバックアップしている。

   マイクロソフトも評価する総合帳票基盤

 .NET Frameworkの開発元であるマイクロソフトも、.NETで帳票設計、帳票運用を行うなら、SVF for .NET Frameworkのような総合帳票基盤が最適だと評価している。

.NET Frameworkからの本格帳票出力」へ

 要求仕様にあるレポートや帳票を実現するだけなら、ほかのツールでも取りあえず実現可能かもしれない。しかし、忘れてはいけない。企業情報システムは変化し、成長するということを。電子メールやFAX文書を業務帳票として扱いたいというニーズがやがて出てくるかもしれないし、いままではオンライン処理で済んでいたがバッチ処理による帳票の大量出力を求められるかもしれない。どんなに前提となる要件が変わっても、高い拡張性を備えたSVF for .NET Frameworkなら、それに即応できる。つまり、企業情報システムの絶えまない進化と全体最適を考えれば、帳票開発・帳票運用の一元化を図り、核となるフォームファイルの再利用性や仕様変更に負荷を感じさせない容易なメンテナンス性が必要なことはうなずけよう。SVF SDK for .NET FrameworkならびにSVF for .NET Frameworkの選択が最良のトータルソリューションといえるのである。


提供:ウイングアーク テクノロジーズ 株式会社
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2006年2月18日
 
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