メール/グループウエアをクラウド化したい、安全なクラウド/モバイル活用環境を構築したいといったニーズは高く、「Office 365」や「Enterprise Mobility Suite」を検討している企業は多い。そうした企業に対し、マイクロソフトではトライアルの提供から導入、展開、活用までを、技術だけなく金銭的な面からも支援するユニークなプログラム「Microsoft FastTrack」を提供している。クラウド化に踏み切れない企業にとっては、技術面と金銭面の不安が解消されるだけでなく、導入から活用まで“失敗しないクラウド化”を進める大きなチャンスになる。本稿では、FastTrackプログラムで企業が得られるメリットの詳細を紹介する。
※本稿で紹介する「Microsoft FastTrackプログラム」は、2015年10月1日にブランディングが変更されました。本稿に記載している名称は下記のようにそれぞれ変更されています。
マイクロソフトではビジネス向けクラウドサービス「Office 365」のスムーズな導入、移行、活用を後押しするプログラム「Office 365 FastTrack」を2014年より提供してきた。そして、2015年7月より、クラウド型セキュリティソリューション「Enterprise Mobility Suite(EMS)」が新たにFastTrackプログラムに追加され、「Microsoft FastTrack」としてパワーアップして提供を開始している(画面1)。
導入・移行を検討している企業および、それを支援するパートナーに対するFastTrackプログラムのメリットは、大きくは次の3つになる。
Office 365で導入支援対象となるサービスは、「Office 365 ProPlus」「OneDrive for Business」「Exchange Online」「SharePoint Online」「Skype for Business Online」「Yammer Enterprise」。
また、EMSでは、クラウドIDを管理する「Microsoft Azure Active Directory Premium(Azure AD Premium)」、モバイルデバイスを管理する「Microsoft Intune」、コンテンツのセキュリティを保護する「Microsoft Azure Rights Management Premium(Azure RMS Premium)」が導入支援対象となる。
さらに、Office 365/EMSの活用を促進するキャンペーン施策「Adoption Offer」も2015年9月1日より開始されている。
FastTrackプログラムとAdoption Offerでは、「購入前」「導入準備・導入」「活用促進」の3つのフェーズでOffice 365/EMSの導入、移行を支援する(図1)。
購入前フェーズの「Getting Started」は、デモ用途での限定的なトライアル環境が提供され、導入前にある程度Office 365/EMSの使い勝手を試すことができるようになっている。
導入準備・導入フェーズでは、「FastTrack Center(FTC)」(旧称:Onboarding Center)により、マイクロソフトのFTCの導入支援専門の担当者がリモートからOffice 365/EMSの初期設定を行ってくれる他、各種ツールやドキュメント、ガイダンスなどを組み合わせて構成作業を実施してくれるなど、さまざまな導入作業を支援してくれる(図2)。
FTCは、Office 365/EMS(※)に関する豊富な技術知識や移行・導入ノウハウを持つメンバーで構成されたマイクロソフトのグローバルな組織。日本語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語の8カ国語をサポートしているので、グローバル展開している企業でも安心して導入・活用することが可能だ。
【※】EMSは、2015年9月16日時点ではMicrosoft IntuneおよびAzure Active Directory Premiumのみが対象、2015年10月よりAzure Rights Management Premiumの導入支援も開始される予定である
FTCによる支援は「開始」「調査」「準備」「有効化」の4ステップ中で1回、企業またはパートナーが受けることができる。また、既存のメールシステムからのメールボックス移行作業などのオプションも用意されている(図3)。
技術的な知識やノウハウがないためにクラウドに踏み切れない企業でも、FTCが「開始」から「有効化」までに緻密なコミュニケーションとディスカッションを行い、必要な技術やノウハウを提供してくれるので、安心して自社に必要なクラウドへの移行を進めることができる。
また、FTCを活用すれば、システム移行の際の“落とし穴”となるような技術的なトラブルを事前に防ぐことができるだけでなく、マイクロソフトのエンジニアに直接コンタクトして疑問点を解消できるなど、自社のビジネスに合わせた特別な構成にしたいような場合にも高度な技術支援を受けられることは非常に心強い存在となる。
クラウドサービスに移行した後は、システムの効果的な活用促進を行うことが重要となる。Office 365/EMSの導入後は、認定パートナーもしくはマイクロソフトコンサルティングサービス(MCS)が活用促進フェーズで支援を行ってくれるので安心だ。
2016年3月31日までの期間に新規購入した場合に利用できる「Adoption Offer」というキャンペーンは、導入後の活用促進のための認定パートナー(※)/MCSによる活動を支援するプログラムだ。支援金はマイクロソフトから認定パートナー(※)/MCSに支払われる(図4)。
【※】認定パートナーとは
このプログラムは、対象期間に対象SKU(Stock Keeping Unit)を新規で150シート以上購入した場合に利用できるキャンペーンで、150〜1000シートまでは1シート当たり約1875円(15ドル、1ドル=125円で固定換算)、1001シート以降は1シート当たり約625円(5ドル)、1社に付き最大約750万円(6万ドル)の支援金が提供され、認定パートナーやMCSを活用するための資金として活用できる。また、Adoption Offer をOffice 365とEMSで併用することも可能だ。
FastTrackプログラムでは、導入支援パートナーとともに高い技術力と導入・移行に関する豊富なナレッジとノウハウを持つマイクロソフトのサポートが受けられることで、試用から導入、活用促進までの各フェーズで“失敗しないクラウド移行”を実現できることになる。
クラウドサービスへの移行を検討している企業は、FastTrackプログラムでOffice 365/EMSを試用することから始めて、自社にとってどのような活用が有効かを導入支援パートナーと相談しながら進めるとよい。
クラウド活用が企業価値の向上に有効といわれる中、FastTrackプログラムはスムーズかつ迅速にクラウドサービスを活用するための、非常に有効な手段になる。高度な技術支援だけでなく、多くの企業が懸念する金銭面もサポートされる点が、他社にはできないマイクロソフトだからこそ提供できるプログラムといえる。このプログラムによるマイクロソフトとパートナーの手厚い支援によって、企業は導入から活用まで大きな安心感を持ってクラウド移行を進めていくことができるだろう。
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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年11月18日