妥協なき開発体制を貫く「弥生のエンジニア」の真意とは全てはお客さまの事業成功のために

エンジニアに主体性やクリエイティビティが強く求められる一方、組織によってはそうした能力を発揮できない、求められない場合が少なくない。では、意欲のあるエンジニアはどうしたらいいのだろうか――。

» 2020年05月11日 10時00分 公開
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 弥生が提供する「弥生シリーズ」は、21年連続売上実績No.1(※)を誇る定番の会計ソフト/クラウドサービスだ。しかし、少子高齢化に伴う人口や会社の減少、バックオフィス業務の知能化、自動化といった流れの中で、世の中の仕組みだけではなく、業務に携わる人々の意識も変わっていく。そうした中で弥生は、自らが新しい流れを作る企業として立ち位置を転換させており、そこにエンジニアの新たな活躍の舞台が広がっている。

 弥生の未来戦略である「Project 2030」をけん引する開発本部 ビジネスプラットフォーム開発チーム 統括リーダーの山田達也氏と、マーケティング本部 営業推進部 部長の加藤健一氏に話を聞いた。聞き手はアイティメディア プロフェッショナル・メディア事業本部 編集局 IT編集統括部 統括編集長の内野宏信。

※全国の主要家電量販店・パソコン専門店・ネットショップ2654店におけるPOS実売統計で、弥生は2019年の年間最多販売ベンダーとして最優秀賞を獲得(業務ソフト部門:21年連続受賞、申告ソフト部門:16年連続受賞)「BCN」調べ

弥生のシステム開発を支える3つの組織

――弥生は会計業務のソフトウェアベンダーとして高い知名度を持ち、ブランド力も絶大です。そうした中でいち早くクラウド化に取り組んでいたことも功を奏し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の潮流を早い段階で捉えています。その開発体制は非常に興味深いところです。

弥生 開発本部 ビジネスプラットフォーム開発チーム 統括リーダー 山田達也氏

山田達也氏(以降、山田氏) これまではお客さま向けの製品サービスを作る「システム開発部」と、顧客情報管理など社内システムの開発、運用を手掛ける「情報システム部」が軸となり、さまざまな開発を担ってきました。

 そしてこの2、3年は、将来を見据えた新たなビジネス基盤を構築し、さまざまなサービスを迅速に展開していくことを目指しています。そうした中で立ち上がったのが、私が統括リーダーを務めている「ビジネスプラットフォーム開発チーム」です。弥生の開発体制は現在、この3組織が柱となっています。

――「あらゆるニーズに応える事業コンシェルジュ」という弥生のビジョンがありますが、3つの組織で担当領域は違っていても、お客さまに喜ばれる価値を生み出すという開発マインドは同じなのでしょうか。

山田氏 その点は対外的にも明確に打ち出しているメッセージです。弥生として信頼性の高い製品やサービスを作り、お客さまに使っていただく、という基本をしっかり守っていくという思いは強くあります。

――そうしたマインドのもとで展開しようとしている新たな製品やサービスには、どのようなものがありますか。

山田氏 「弥生会計 オンライン」や「やよいの青色申告 オンライン」など、クラウドサービスが新規分野の軸となります。また、弥生にとって会計事務所は非常に重要なパートナーです。そうした会計事務所の方々とタッグを組み、弥生の製品やサービスを活用していただくことで、中小企業や個人事業主、起業家の発展に寄与すべくパートナープログラム「弥生PAP」を展開しています。この弥生PAPを通じて会計事務所自身が抱える課題に即したサービスや機能も強化していこうとしています。

いかにして上流プロセスへの意識付けを行うか

――弥生のビジネスはまさに順風満帆と見受けられますが、課題もあるのでしょうか。

山田氏 もちろん課題はたくさんあります。弥生シリーズの製品やサービスを今後も10年、20年と継続して提供していくことを考えたとき、現在と同じコンセプトが必ずしも時代のニーズにマッチし続けるとは限りません。

 例えば、弥生会計のUIには紙の帳票イメージを豊富に取り込んでいますが、仮に帳票自体が使われない時代になれば、そうしたメタファーは全く意味がなくなります。完全なペーパーレスが実現し、全ての業務プロセスがデジタルでつながるようになったとき、お客さまはそこにどんな価値を感じるのか、その世界で弥生はどんな役割を果たしていくのかといった観点から、これまでとは全く異なる新しいコンセプトの製品やサービスを検討していく必要があります。

――テクノロジーの進展に応じて業務現場のニーズも変わっていきます。エンジニアとしては、自分たちが作ろうとしている製品やサービスは誰のためのものなのかを意識するのはもちろん、今、何が望まれどんな価値を提供すべきなのか、常に現状を疑いながら価値の創出に取り組む必要があるのですね。

山田氏 おっしゃる通りです。ただ、長年にわたって製品やサービスのエンハンスを続けていると、どうしても従来の延長線上での内部設計の繰り返しとなります。一番重要な上流プロセスが形式的になりがちで、エンジニアの意識を保つのは簡単ではありません。

弥生 マーケティング本部 営業推進部 部長 加藤健一氏

加藤健一氏(以降、加藤氏) 今は過渡期なのかもしれません。私は営業推進部という立場から会計事務所向けの営業活動や新サービスの企画、マーケティング全般を統括していますが、われわれもお客さまの困りごとを持ち帰って、ただ開発側に伝えるだけでは足りないと考えるようになりました。

 「そもそもお客さまはなぜ困っているのか」という根本に踏み込み、開発本部とマーケティング本部、さらにカスタマーセンター組織であるCS本部が一体となり、新しい製品やサービスを作っていく枠組みが必要です。組織の垣根を越えて全員でモノづくりのプロセスに関わっていくという、大きなチャレンジが必要な時期を迎えています。

――前例にのっとったり、言われたままに作ったりするのではなく、お客さまと共に価値を追求するスタイルはまさしくアジャイル開発のアプローチですね。また、エンジニアだけの観点だと、ともすれば技術オリエンテッドになりがちな場合もありますが、多様な顧客ニーズを知るマーケティングの観点、CS本部の観点を掛け合わせる点で、まさしく「お客さまのために」という弥生の価値を体現できるわけですね。そうした組織横断のチーム作りはうまくいっていますか。

加藤氏 先に山田からも話があったように、上流プロセスに対する開発現場のエンジニアの意識付けを行うのは容易ではないだけに、ある意味で強制的にでもそういう環境を作っていく必要があると考えています。もちろんエンジニアである以上、目先のマーケットの動きに左右されることなく、テクノロジー視点からシーズ重視のモノづくりを進めていくという気概も重要なのですが、そうした中でも必ず製品やサービスを使う人のことは見えていなければなりません。従って常に組織間でのせめぎ合いがあるのも事実です。

山田氏 だからこそわれわれは“良いケンカ”をやっていきたいですね(笑)。それによって、お互いの理解が深まる部分も大きいのです。アジャイル開発という言葉もありましたが、実際に開発本部でもより上流のプロセスでプロトタイプを作り、マーケティング本部やCS本部も巻き込み、それぞれの専門的な目で評価しながら新しい機能やサービスを作るといったことを意識的に行うようになりました。

一人一人のエンジニアが弥生スタイルの発信者となる

アイティメディア 内野宏信

――今、エンジニアには主体性やクリエイティビティが強く求められています。しかし組織によってはそうした能力を発揮できない、求められない場合も少なくない。そうした中で、“喜ばれるプロダクト”の在り方をとことん追求できる、ときにはケンカも辞さない(笑)。妥協なき開発体制は、非常に魅力的なのではないでしょうか。現状の課題を踏まえつつ、弥生は今後どのような変革を目指すのか、将来に向けたビジョンについてもお聞かせいただければと思います。

山田氏 現在、2030年に向けて弥生のありたい姿を考える「Project 2030」というプロジェクトを進めています。「激しい外部環境の変化の中で、ただ流されるだけではなく、ありたい姿と進むべき道筋を自ら選択する」、そして「将来の弥生を担う若手メンバーを含めて、妄想し、議論し、決定する」ことを狙いとするものです。

 その中でエンジニアやプロダクトマネジャーに求めているのは、「弥生の発信者になれ」ということです。時代の流れを捉えることは当然として必要ですが、それだけでは足りません。弥生は流れそのものを作っていく企業となります。

 これは多くのお客さまから信頼をいただいている弥生だからこそできる使命と自負しています。例えば標準仕様が固まるのを待つのではなく、「一緒に作る」という姿勢で臨みます。自動化の流れにも追従するのではなく、自らが「リードする」存在となり、国や他社のプラットフォームに乗っかるだけではなく「共存」していく施策を展開します。

――弥生の将来を担っていくプロジェクトなのですね。昨今、「全ての企業はモノ売りから脱却し、コト売り主体のビジネスモデルに転換すべき」と盛んに叫ばれるようになりましたが、個々のエンジニアがその変革に参加できるというわけですね。

加藤氏 大きな枠組みでいうと、そこには2つの方向性があります。ご存じいただいている通り、弥生は「会計」「給与」「販売管理」の3つの領域で、クラウドアプリとデスクトップアプリの業務ソフトウェアを提供しています。そこで要求されてきたのは、バックオフィスの業務をどこまで効率化できるかということでした。しかし、インボイス制度(2023年施行予定)をはじめ、今後も新たな法令改正が施行予定の中、事業者の負担は高まるばかりで、なおかつ高齢化も進んでいきます。

 こうした現状を考えると、2030年はそもそも自動化されていて当たり前の時代となり、言い換えれば、バックオフィスに限定した効率化はもはや差別化対象にはならなくなると考えられます。すなわち事業者にとっての弥生の立ち位置を変えていく必要があり、業務の境目自体がなくなっていく中で、1つ目の方向性として弥生自身が自動化の原動力とならねばなりません。

 もう1つの方向性は、日本の中小企業や個人事業主のために弥生が提供する価値の再定義です。お客さまの事業が生まれ、軌道に乗せ、発展していくライフサイクルに寄り添って課題を解決していく、弥生の役割を考え直さないといけません。

俯瞰(ふかん)的なサービスを設計開発できる仲間を求む

――お話を伺っていると、弥生はソフトウェアやサービスを提供するだけではなく、顧客事業主のライフタイム全てにわたって、事業そのものをあらゆる側面から支え、「本業への集中」を支援するプラットフォーマーになっていくのではないかと感じます。それが「事業コンシェルジュ」としての新しいビジョンなのでしょうか。

山田氏 シンプルに表現すれば、おっしゃる通り弥生はプラットフォーマーを目指していると考えていただいて間違いありません。ただ、そこは弥生だけで一人勝ちできる領域ではなく、アライアンスを含めた戦略を立てていく必要があります。

――そうした中で求める人材像としては、やはりビジネス感覚を持ったプロダクトマネジャーや、社内外と協調しながらプラットフォーム作りをリードしていく、技術の目利き力を持ったエンジニアということになりますか。

山田氏 それらはまさに喉(のど)から手が出るほどほしい人材で、特にシニアエンジニアの活躍の場が広がっています。例えば弥生では日常のさまざまな取引データを会計データに変換し、弥生シリーズに自動で取り込む「YAYOI SMART CONNECT」というサービスを2014年から提供していますが、より多様な外部サービスと連携する標準的なAPI、より高度な仕訳を実現するAI機能、さまざまな機能のマイクロサービス化などにさらに注力していきたいと考えています。そうした弥生シリーズの世界だけに限定されない俯瞰的、包括的なサービスを設計開発できるシニアエンジニアは、今後の弥生にとって必須の人材です。

――「ITの開発、運用」が「ビジネスの開発、運用」とほぼ同義になっている今、自らの知見やスキルを使ってビジネスの可能性を開拓できるフィールドが広がっているのですね。これはエンジニアにとって非常に大きなやりがいを感じられる舞台ですね。

山田氏 ありがとうございます。モノづくりやコトづくりの最前線から伝えたいことは、「こだわりの大切さ」です。これから弥生が実現しようとしている製品やサービスは、要望された通りに作ればいいわけではなく、一人一人のエンジニアが、要件、設計にどこまでこだわるかによって提供価値が決まります。同時に重視しているのが、「全員が認識を合わせることの大切さ」です。特に未来に向けた取り組みとして「why?」を追求するとともに要求具現化のための共通認識を形成し、弥生が目指すべき方向に全員がハラオチし、一丸となって進みたいと考えています。ワクワク感にあふれた弥生のロードマップを皆で作っていきます。

写真:くろださくらこ

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