大塚商会に聞く:HCIが中小企業の業務改善に効く理由と導入の「不安」を一掃するヒント安心して導入できない真因はどこにある?

ビジネスのスピードアップに伴い、インフラ運用にも一層の効率化が求められている。特に中小企業ほど効率化は必須だが、改善できていない企業は多い。解決策の一つとなり得るHCIについてもなかなか導入に踏み切れないようだ。その理由と解決策は何か。

» 2021年03月08日 10時00分 公開
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コロナ禍の今、限られたリソースでどうビジネス課題を乗り越えるか

ALT 大塚商会 共通基盤ハード・ソフトプロモーション部
PC・サーバ・ストレージプロモーション1課
土井彩結美氏

 コロナ禍を受け、多くの企業が厳しい状況にある。先が見通せない中、一層のコスト削減や業務効率化、新規事業開拓など、ビジネス環境の変化への対応が迫られている。特に中小企業では、予算や人材に限りがある。ビジネス環境の変化に対応するには、より積極的なIT活用が求められるが、十分な環境整備ができていない。改善しようにも「どの製品をどのように導入すればよいのか分からない」といったケースもある。中小企業のIT活用に多数の支援実績を持つ、大塚商会の土井彩結美氏(共通基盤ハード・ソフトプロモーション部 PC・サーバ・ストレージプロモーション1課)は、昨今の状況をこう話す。

 「社会全体のデジタル化が進む中、サーバーやネットワークといったITインフラは、まさしく日々のビジネスを支える基盤となっています。しかし、ITインフラを十分に整備できていない企業は多くあり、専任の管理者がいないケースも少なくありません。大塚商会では、そうした企業が直面している課題を伺い、個々のお客さまに最適なソリューションを提供しています。コロナ禍においても、困難な状況を乗り越えられるように、さまざまな面で支援しています」

 そうした中、中小企業にとって大きな力になるとして「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)」があらためて注目を集めている。周知の通り、HCIは個別に管理する必要があったサーバーとストレージを1つのハードウェアに統合し、担当者の知識やスキルを問わず、簡単かつシンプルな管理を実現するソリューションだ。

 「限られた人員でインフラを運用管理しなければならない中小企業に、HCIは向いています。インフラの運用管理を効率化することで、運用管理にかけていた時間や労力に余裕が生まれ、新しい取り組みにも挑戦しやすくなります」(土井氏)

HCIのメリットは理解していても、まだまだ心理的ハードルは高い

 HCIの特長は、運用管理のシンプルさ、業務を止めない冗長性、拡張性の高さ、にある。サーバー、ストレージ、ストレージネットワーク機器を個別に導入して1つのシステムを構築する従来の3Tier構成の場合、それぞれの運用管理に専門知識や専任担当者が求められるなど、負荷がかかっていた。

 対してHCIは、仮想化技術を用いて物理的なストレージをなくすため、運用管理がシンプルである。また、サーバーが冗長化されているため、一台のサーバーに障害が発生してもシステム停止は最小限に抑えることができる。物理サーバーを追加することでパフォーマンス向上や容量拡張も可能で、データも自動的に分散されるため、ディスク領域の拡張やデータ移行作業も容易。こうしたHCIの特徴が、ITインフラの専任担当者がいない、あるいは少ない中小企業にとって大きなメリットになることは言うまでもない。ただ、土井氏は「中小企業特有の課題もあります」と指摘する。

 「人員やスキルなど、リソースに限りのある中小企業では、HCIの導入に負担を感じるケースもあります。運用が楽になり、拡張性が高いことを分かってはいても、今動いているものを新しいものに変えることへの心理的負担は大きいのです」(土井氏)

 実際、大塚商会にも「運用面で本当に効果があるのか心配」「万が一の障害に対処できる人員や技術がないが大丈夫なのか」といった相談が多く寄せられているという。長く中小企業をサポートしてきた大塚商会では、こうした懸念にも真摯(しんし)に対応する体制を築いている。

大塚商会とNECのタッグで、製品ではなく「課題解決の手段」を提供

 大塚商会では、具体的にどのような形でHCIを提案しているのだろうか――。それが中小企業に向けて同社が用意した「HCIスターターキット」だ。2017年5月に提供を開始し、多数の顧客ニーズを反映させながら、サービス内容を改善、拡充し続けてきたという。

 現在提供しているHCIスターターキット Microsoft S2Dは、中小企業にも多数の導入実績があるx86サーバー「NEC Express5800シリーズ」を採用。HCIを構成するソフトウェアは「Microsoft Windows Server 2019 Datacenter」と「S2D(Storage Spaces Direct)」で、提案から構築、運用サポートまでをワンストップで提供するソリューションだ。

ALT 大塚商会の「HCIスターターキット Microsoft S2D」。システムの提案から構築、運用サポートまでをワンストップで提供する(出典:大塚商会)

 「HCIスターターキット Microsoft S2Dは、高品質、高信頼なサーバーとして多くの企業から支持されているExpress5800シリーズに、NECの工場内でWindows Server 2019 Datacenterをインストールし、動作検証をした上でお客さまに提供しています。HCIは、Microsoftの仮想化ソフトウェアをベースにしているので、Windows ServerやHyper-V仮想化環境を運用したことのある方なら比較的簡単に管理できます。HCIが全く初めてという方でも、シンプルな管理画面で扱いやすいです」(土井氏)

 HCIスターターキット Microsoft S2Dの特徴は大きく3つある。1つ目は、導入工数を削減し、早期稼働が可能なこと。NECの工場で部品や仮想化ソフトなどを事前に組み込み、検証して提供するため、導入作業に時間をかけず利用開始することができる。

 2つ目は、運用管理負担を軽減できること。Windows Serverの標準的な管理ツールである「サーバーマネージャー」「Hyper-Vマネージャー」「フェールオーバークラスターマネージャー」など、使い慣れたツールを使って一元管理できる。どのツールを使えばよいか、ツールを使い分けるヒントなども、大塚商会が提案する。

 3つ目は、障害が発生した場合でも安心できる機能とサポートが用意されていること。HCIは筐体(ノード)間でデータを冗長化して保存する仕組みのため、障害時にデータを保護できる。また、筐体にExpress5800シリーズを採用したことで、ハードウェア障害に対して高度な堅牢性を備えていることもポイントだ。さらに、大塚商会が提供している運用管理などの代行サービス「たよれーる保守」によって、障害通報を受けたらリモートやオンサイトで素早くサポートが提供される体制も心強い。

ALT 万が一、障害が発生した場合でも安心できるサポート「たよれーる」(出典:大塚商会)

 土井氏はHCIスターターキット Microsoft S2Dの特徴をこのように紹介した上で、「大塚商会ならではの特徴は、やはり事前検証と導入後のサポートのきめ細かさ、手厚さにあると思います」とあらためて強調する。

 「例えば、お客さまの予算と用途に応じて最適なサイジングを提案したり、仮想マシンは何台まで載せられるのか、といった情報をきめ細かく案内したりするのはもちろん、バックアップやスナップショットなど、標準搭載の機能が『本当に有効かどうか』を徹底的に事前検証しています。また、お客さまの運用体制の場合、どの管理ツールが最も使いやすいのかといったことも検証した上で納入しています。製品だけではなく、『お客さまの困りごとを解決する手段』を提供していることが、大塚商会の最大の強みと考えています」(土井氏)

 また、従来の3Tier構成の場合、中小企業で特に課題となりやすいのが「障害原因の切り分け」だという。これにはスキルの問題もあるが、システムの構成要素ごとにメーカーやSIerのサポート窓口がバラバラという問題も大きい。

 「その点、HCIスターターキット Microsoft S2Dの場合、サポート窓口は1つです。ハードウェアでもソフトウェアでも、大塚商会のサポートサービス『たよれーる』によって、ワンストップで対応できます。また、HCI製品の基本的な検証は全て大塚商会技術本部で行っており、その検証結果はマニュアル化されて全国の各拠点に配布されています。つまり、地域や担当者を問わず、全国どこでも均質なサポートを提供できるのです」(土井氏)

VDIやクラウド活用など、HCIを基盤に「システムの今後」も強力に支援

 もちろん、土井氏が話す「大塚商会ならではのソリューション提供力」はHCIにとどまらない。例えば、コロナ禍で受けた二度にわたる緊急事態宣言の発令によって、中小企業にとってもテレワーク対応は必須になりつつあるが、実践は決して簡単ではない。

ALT HCIを軸とした大塚商会のソリューション

 「テレワークでは、使用するPCやコミュニケーションツール、セキュリティ対策など、総合的にインフラ環境の整備が求められます。その点、大塚商会では、例えばHCIに仮想デスクトップ(VDI)の仕組みを構築して、テレワーク用のPCとセットで提供するといったことができます。これに限らず、お客さまの状況やニーズに合わせて最適な提案が可能です」(土井氏)

 また、中小企業の課題としてクラウド対応も挙げられる。デジタル化が進む中、企業規模を問わず、取り扱うデータ量は増大している。用途に応じて複数のクラウドサービスを使い分けながら、より効率よく業務を進めたり、新たな取り組みに着手したりすることも求められている。

 「その点でも、データの増大に応じてスムーズに拡張できるHCIの特徴が生きてきます。HCIとクラウド上のストレージを連携させて、ハイブリッド環境で効率的にデータ管理することも求められてくるでしょう。つまり、HCIは『導入したら終わり』ではなく、その後もニーズに応じてインフラを拡張、発展できるのです。もちろん、今後はハイブリッド環境でも従来と同様に一元管理できるようにするなど、大塚商会の強みを生かした“ソリューション”として強化してまいります」(土井氏)

 このように、大塚商会は中小企業の悩みを丸ごと受け入れ、将来も見据えつつ、顧客企業に最適な提案を行っている。リソースに制約があり、本業への集中が強く求められる中小企業にとって、こうした大塚商会のサポートは心強い存在になるはずだ。

 「専任の運用管理担当者を設置できないお客さまでも、HCIによって業務やシステム運用を大幅に効率化することができます。コロナ禍をはじめ、まだまだ課題は多くありますが、大塚商会としてはITの側面でお客さまと共に困難を乗り越え、新しい取り組みに伴走していきたいと考えています。ぜひ大塚商会にご相談ください」(土井氏)

ALT Windows Server 2019 :
The operating system that bridges on-premises and cloud.

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提供:株式会社大塚商会、日本電気株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2021年3月29日

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