DXにおける「データ基盤」に求められる3つの要件とはDX、ハイブリッドワーク実現のポイント

DXの取り組みが活発化する一方、COVID-19の影響も予断を許さない状況にあり、企業は働き方を見直す必要に迫られている。多くのビジネスをデータが支えている以上、変革のポイントは「データ基盤」にある。データ基盤を見直す際に注目すべき3つの要件とは何だろうか。

» 2022年01月21日 10時00分 公開
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DXやハイブリッドワークを進めていくに当たり、まずは「データ基盤の在り方」を見直したい

 多くの企業でデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速し、さらにはテレワークとオフィスワークを使い分けるハイブリッドワークも浸透しつつある中、情報システム部門(以下、情シス)は多忙を極めている。DXに向けた新たな取り組みを進めようにも、既存システムの運用管理に追われ、着手する余裕がない。ハイブリッドワークへの対応も、既存のシンクライアント(VDI:仮想デスクトップ)環境などを見直す余裕も予算もない、といった例が大方の現実だろう。

 そうした状況に対し、「DXに向けたデータ基盤の見直しが必要です」と説くのは、多くの企業のデータ基盤について課題解決に貢献してきたNECの花形匡氏(プラットフォームソリューション事業部 エキスパート)だ。

NECの花形匡氏

 「DXの推進において、情シスの存在は欠かせません。ただ、情シスは既存データ基盤の日々の運用管理にコストや人員を割かれており、対応が難しい状況です。さらに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、ハイブリッドワークへの取り組みも求められています。場所やデバイスを問わず、安全、快適に働ける環境を作ることは、新たなビジネス価値を生み出すDXの取り組みにもつながります。このためには、データ基盤の見直しを図ることが重要だと考えます」

 企業のビジネスをITが支えている現在、企業に存在するさまざまなデータを効率的に活用できる基盤を構築していることが重要だ。こうした基盤を活用し、多様なデータを柔軟に掛け合わせることで、企業の新たな価値創出につなげていくことが可能になる。では、そうしたデータ基盤に求められる要件とはどんなものだろうか。

「可用性」「コスト効率」「運用負荷低減」がポイント

 「企業の活動の中で生成される多種多様なデータを高速に蓄積、処理するなど、生成されるデータの特性に合わせた基盤を構築することが重要になります」

 ただ、「データの特性に合わせた基盤構築」と言っても対象は幅広い。限られた予算と人員で迅速に成果を出すためには取り組みを絞り込む必要がある。その観点からすると、直近の課題としてはハイブリッドワークを支えるVDIシステムや、DXを支えるデータベース基盤などのパフォーマンスや安定性の確保が挙げられる。また、セキュリティへの対応も必要だ。ランサムウェア対策としての暗号化、バックアップなど、データを確実に保護することも求められる。もちろん、運用の効率化も欠かせない。

 「データ基盤見直しの要件は大きく3つに集約できると考えます。『可用性の確保』『コスト効率の追求』『運用管理負荷の低減』です。この3つを軸として、各種システムについてパフォーマンスの担保や、セキュリティ対策などに取り組むことで、スムーズにデジタルシフトに対応できると考えます」

VDIやAI活用など高負荷ワークロードを支える「iStorage Vシリーズ」

 こうした3要件を満たすシステム基盤の一つとして、2021年10月29日、NECが提供を開始したのが「iStorage Vシリーズ」だ。

「iStorage Vシリーズ」は社会全体の急激なデジタルシフトに対応するストレージ。多様な情報資産の最適かつ迅速な有効利用を支援し、DX時代の企業を支える(提供:NEC)

 iStorageはNECが提供するSAN(Storage Area Network)やNAS(Network Attached Storage)、バックアップなどに向けたストレージ製品群だ。

 今回のVシリーズはラックマウント型でNVMe(Non-Volatile Memory express) SSDを搭載したVDIや高負荷ワークロード向けのSANストレージとなる。NECはこれまで、ハイブリッド&オールフラッシュのSANストレージとして、「Mシリーズ」を展開してきた。VシリーズはMシリーズよりも、さらに高いパフォーマンスが求められるワークロードに最適化した製品だという。

 「最大の特徴はレイテンシが低いNVMe SSDを採用し、ビッグデータのリアルタイム分析や大規模データベース環境、VDIなど、高負荷なワークロードの高速化が可能なことです。コスト効率の面ではMシリーズで提供してきたデータ圧縮に加え、Vシリーズで新たに採用した重複排除機能を併用することでデータ容量を削減し、高いコストパフォーマンスを実現しています。環境によっては60〜70%のデータ容量削減も可能です」

VDI環境における活用例 重複排除機能を生かし、容量を効率的に使いながら安心安全なシステム運用が可能(提供:NEC)

 ラインアップは2つある。コストパフォーマンスに優れ、中小規模環境でも利用しやすいモデル「iStorage V100」と、より高性能で大規模環境に対応できるモデル「iStorage V300」だ。それぞれに「暗号化機能あり/なし」を用意した計4モデルとなっている。

用途に応じて柔軟に選べる4つをラインアップ(提供:NEC)

 V100は中堅・中小企業で一般的な100ボルト環境にも対応可能だ。より高度な性能を発揮するV300は200ボルト環境向けとなる。両製品ともRAID 1/5/6対応で主要なRAIDタイプを利用でき、目的や用途に応じてコストと性能のバランスを取りながら柔軟に適用できるよう配慮したという。価格はV100の非暗号化モデルの税別希望小売価格が475万円から、V300の暗号化モデルが1126万円から。

 「耐障害性や運用管理性、故障率の低さといった高度な可用性、信頼性も特徴の一つです。社会全体でデジタルシフトが本格化し、高負荷なワークロードが増えている今、小容量のHDDを並べて、性能維持を狙うシステムよりも、SSDを採用することで高パフォーマンスと高コスト効率を享受しながら安全な運用を実現できます。仕組みから見直すことで、ラックスペースと消費電力の削減や、ドライブ故障に対する立ち会い頻度の低減などトータルコストを大きく削減できると考えます」

“3要件”を支える多彩な機能でトータルコストを低減

 iStorage Vシリーズは特徴的な機能も複数搭載している。1つ目は「外部ストレージ接続」機能だ。これはVシリーズに異なるストレージを接続し、マッピングすることで、接続されたストレージのボリュームをVシリーズのボリュームとして一元的に管理、運用することを可能とする機能だ。

 「例えば、複数の既存ストレージを利用している場合、その既存ストレージ群をVシリーズに接続することで、複数のストレージにまたがった“ストレージシステム全体”をまとめて管理できます。既存のストレージのデータをVシリーズにコピーすることも容易なので、例えば既存ストレージをバックアップやアーカイブ用途に転用するといった使い方も可能です。これにより投資の最適化も狙えます」

 2つ目はストレージ二重化(クラスタ)機能。ストレージ筐体間でデータの二重化を実現するもので、2台のストレージを同一のストレージとして見せることで、より可用性が高く、高信頼なシステムを構築できる。

 「データは同時に二重に書き込まれますが、ユーザーやアプリケーション側からは、それを意識することなく利用できます。データ活用ではパフォーマンスの高さとともに信頼性が求められます。よりミッションクリティカルなワークロードを保護する上で、この機能が有効です」

 この他、キャッシュ占有による性能低下を防ぐ「キャッシュ分割」、災害対策向けに筐体間でコピーする「筐体間レプリケーション」、ストレージシステムへのアクセス経路を管理し、経路に掛かる負荷の分散と経路障害時に他の経路への切り替えを行う「パス制御」、業務の重要度に応じてデータ流量を設定する「I/O流量制御」など、豊富な機能を目的に応じて柔軟に利用できる。

iStorage Vシリーズ標準搭載ソフトウェア一覧 豊富な機能を標準搭載している(提供:NEC)

 運用管理もGUIでシンプルに実行できる。単一ストレージ用のソフトウェア「Storage Navigator」、複数のVシリーズを束ねたストレージシステム全体用の「HA Device Manager」を用意しており、これを管理サーバにインストールすると次のような一連の作業を直感的に実行できる。

リストアのための複製データ作成
ストレージシステム構成の表示および管理
性能監視とチューニング
ストレージシステムで実行された動作やコマンドログの取得
仮想ストレージシステムの情報参照

 もちろん、「レプリケーション」「ボリューム管理」などをCLI(Command Line Interface)で実行できるため、スクリプトを使った自動運用などの運用効率化も図ることが可能だ。

 「運用面では、業務システムのレスポンスが低下した際、問題特定に時間がかかってしまうといった課題があっても、性能監視機能を利用することで迅速に原因の追及ができます。また、障害発生時に保守センターへ自動通報し、障害発生から修復までの時間を短縮する『通報機能』も備えています。各種管理機能によって、情シスはビジネスを支えることに集中できるわけです」

 なお、2022年1月現在、既に100システム以上がVシリーズを導入している。幅広い業種で採用されており、特に官公庁や医療関連など、まさしく「可用性」「コスト効率」「運用負荷低減」という“3要件”が強く求められる社会インフラ分野での採用も目立つという。保守については「サポートパック」を用意しており、全国400カ所で24時間365日対応が可能。時間帯や年数など、要望に応じてサポート内容を選択可能としている。中でも、書き込み寿命到達時に追加費用なしで交換が可能なことは、SSD運用時における大きな魅力の一つといえるだろう。

 「Vシリーズに限らず、どんなワークロードにも最適に対応できる万能ストレージはありません。しかし、適材適所のストレージを選択することで、高い可用性とコスト効率の実現、運用負荷低減を図ることができます。NECでは、SANストレージも含めて、お客さまの目的や予算に最適なインフラ全体の構成を提案しています。デジタルシフトに悩みや課題をお持ちの場合、ぜひお声がけいただければと思います」

 データに迅速な意思決定による経営には、まずデータ基盤の整備が欠かせない。自社のデータ基盤について「可用性」「コスト効率」「運用負荷低減」を改善できるかどうか、まずは調査、検討してみてはいかがだろうか。

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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2022年2月20日

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