SAP製品を扱うエンジニアやコンサルタントの成長の仕方が多様化していることをご存じだろうか。SAPを極めるキャリアを目指すか、それともSAPを主軸として他のソリューションやプラットフォームの技術や知識の幅を広げるキャリアを目指すか。成長への考え方は人それぞれだ。SAPの現場経験を持つ若手エンジニアやコンサルタントには、どのような具体的な可能性があるのだろう。関西で活躍している2人のSAP人材の対談を通して、これからの成長の在り方を模索する。
――現在のお二人の立場や手掛けている業務の内容を教えてください。
賈(か) 私はサプライチェーン・オペレーション領域のテクノロジーコンサルタントとして、関西に本社を構える大手メーカー企業のプロジェクトに参画しています。現在は生産管理システムのチームリードを担当しており、調達や販売、インタフェース関係など、SAPのモジュールを含む広範囲の保守チームを率いています。
高野 私はSAPコンサルタントです。エネルギー関連の大手企業で、SAP導入プロジェクトを進めています。私が所属している会計システム担当チームでは、SAPと他の外部システムを接続するインタフェースの設計や、テスト工程に向けた準備を現在の主な業務としています。
――賈さんの所属する「クロスプラットフォームコンサルティング」(XPF)とは、どんなグループなのでしょうか?
賈 XPFはサプライチェーン、財務会計・管理会計など、業務領域ごとに業務コンサルティングの深い知見に基づき、さまざまなテクノロジーを組み合わせたデジタル変革を設計・推進する役割を担います。
これまでのシステム導入といえば、SAPやSalesforceなど、単一製品の導入で完結するケースが主流でした。しかし近年は「基幹系システムをSAPにしつつ、フロントエンドにはSalesforceを使い、CRM(Customer Relationship Management)やサプライチェーンを統合して高度化する」というふうに複数のソリューションを組み合わせ、新しい価値の創出を目指すお客さまが増えています。
そこでアクセンチュアはそうしたニーズに対してより高度にお応えすべく、新組織となるXPFを2020年に設立しました。XPFのテクノロジーコンサルタントは、SAPだけにとらわれず、Salesforce、ServiceNow、Pegaといった複数のソリューション、さらにはクラウドやAI、RPAなど劇的に業務を効率化する技術を幅広く身に付け、それらを組み合わせることで効果を最大化します。この価値創出こそが私たちの腕の見せどころです。
実は私も以前はSAP専門のコンサルタントでした。今はSAPを自分のコアスキルとしつつ、他のプラットフォームの技術や業務知識を増やしながら、日々の仕事に取り組んでいます。私が目指しているのは、オールマイティー型のコンサルタントです。
高野 XPFのテクノロジーコンサルタントとSAPコンサルタントには共通点もありますが、現場では役割を分担しながら仕事を進めています。
XPFのコンサルタントは、お客さまの目指すべき姿の定義といった上流工程にも関与しますし、システムの実装をやり遂げて価値の具現化まで伴走するパートナーのような存在です。一方で、私を含めたSAPコンサルタントはSAP導入による成果で、お客さまに貢献するスペシャリスト集団といえます。
――アクセンチュア入社前のキャリアを教えてください。
高野 私は関西出身です。企業経営に興味があったので、大学卒業後は飲食店を経営する企業に入社し、店舗運営や現場でシェフをしていました。その後、さらなる知識を身に付けるべく海外の大学院に留学して、MBA(Master of Business Administration)を取得しました。
私がSAPを知ったのは就職活動をしていた時期でした。経営や会計に携わる仕事を希望していたので、SAP領域ならば自分のやりたいことができると感じたのです。そこでSAPを扱うベンダーに入社して、会計領域のコンサルタントを4年ほど経験しました。主な業務は大手日系企業のお客さまが進めていた、海外拠点へのSAPの展開でした。
賈 私は中国からの留学で来日し、大学院の修了後に日本国内で就職しました。前職での私の仕事は、中小企業を対象とするSAPの導入と業務改革の支援でした。就職してからずっと関西で生活しています。
前職と今とで、同じ仕事をしているように聞こえるかもしれませんが、アクセンチュアのお客さまは日本を代表する大手企業ばかりなので、プロジェクトの内容が大きく異なります。先進的かつ高難易度の案件が多く、ここでしか得られない貴重な経験をたくさんしています。
――転職先としてアクセンチュアを選んだ理由や、決め手になった要素は何でしたか?
高野 私はSAPの案件を多く手掛ける会社で、経験を積みたいと考えていました。持っている案件の規模や数が小さいと、自分のポジションの選択肢が限られてしまう実感を持っていたからです。
仕事の幅を広げることで、自分のキャリアの可能性を増やしたい。そうした観点でステップアップを検討し、アクセンチュアならばその希望がかなうと期待して選択しました。
SAPを扱う他の大手企業も検討しましたが、アクセンチュアはコンサルティングから開発、保守運用までをワンストップで提供できる幅の広さが魅力でした。お会いした面接官も意思疎通をしやすい方々ばかりで、「こうした上司や同僚と一緒に新しい取り組みに挑戦したい」「この会社で働いてみたい」と面接時に感じたのを今でも覚えています。
賈 私の場合、海外との橋渡し役になる仕事をたくさん経験したいと思っていました。アクセンチュアがグローバル案件を多く手掛けていることは有名ですし、多様な業種業界のプロジェクトを担当することが自分の成長につながるだろうと考えました。
そこで、私より先にアクセンチュアに入社していた先輩に連絡し、働き方やプロジェクト現場の様子などを聞いてみました。アクセンチュアが個人の選択や意思を尊重していること、多様性を重視する社風を持っていることを知り、企業文化にも引かれました。
アクセンチュアでは、プロジェクトアサインの前に面談があります。そのプロジェクトで得られる経験やスキルが自分のニーズに合っているかどうか、今の自分がそのプロジェクトで貢献できそうかどうかを確認できます。自分のキャリアパスにとっての意義やメリットが丁寧に説明された上でアサインが進むので、成長意欲の強い人にはぴったりです。
――入社した後は期待通りの環境でしたか? アクセンチュアでの仕事のやりがいをお聞かせください。
賈 はい、期待以上です。アクセンチュアの仕事にはやりがいがあり、自分の知識や経験が増えているのを実感しています。
SAP関連技術はもちろん、業界特有の知見、グローバル案件を通じて海外の法律や規制に関する知識を吸収し、入社前の自分では想像できなかった成長を実感しています。私は以前のプロジェクトでインドのオフショア拠点のメンバーと一緒に働きましたし、現在は中国のメンバーと仕事を進めています。
文化や習慣が変われば、仕事のやり方も変わります。しかし、お客さまに貢献したい気持ちは世界中のメンバーで共有しています。プロジェクトがピークを迎えるハードな時期でも、仲間がいるからこそ乗り越えていけます。
高野 確かに一緒に働いている感覚が強いですね。SAP専門グループの仲間はもちろん、他の組織やグループのメンバーと日常的に連携しています。
私は幅広いSAP導入案件に関わりたかったので、期待通りです。自分の知識が浅い領域についても、メンバーに質問すれば惜しみなく教えてくれます。知識の共有に積極的なメンバーが多いですね。
賈 気兼ねなく教えてもらえる点は本当にその通りですね。現在はコロナ禍の影響でテレワークが中心ですが、デスクを並べていた時期と同じような気軽さで、チャットツールを使ってコミュニケーションを取っています。
高野 オープンなマインドを持つ人が多い印象を私は持っています。アクセンチュアでは、どんなことでもざっくばらんに相談できます。
私が育児休業制度を利用した際も、最初は相談しにくい内容かな? と思っていたのですが、むしろ上司から「育休を取らないの?」と声を掛けられました。言い出しにくいと思っていたのは、私が勝手に思い込んでいただけだったのです。
――アクセンチュアの関西オフィスで働くメリットは何でしょうか?
高野 アクセンチュア関西オフィスでは、関西に本社を構える大企業のお客さまのプロジェクトをリードしています。以前は大きな仕事は東京が中心になりがちでしたが、近年は関西オフィスが主導するプロジェクトも多いです。
賈 関西企業のSAP導入プロジェクトが、今後はもっと増えそうな予感がします。大規模なSIプロジェクトなどで、設計開発から参画する経験が手に入る機会にたくさん出会えるかもしれません。
コロナ禍の影響によってビジネスが停滞していますが、この時期を乗り越えた先には、関西が世界で最もホットな市場になる未来が訪れるかもしれません。私はワクワクしながら仕事をしています。
高野 プライベートな面でも慣れ親しんだ環境で生活しながら、世界トップレベルの大きな仕事に携われます。ここは関西の誇りを持って、関西企業の成長に貢献できる場所だと思います。
――どのようなSAP人材にアクセンチュアを推薦したいですか?
高野 SAP関連の仕事を数年経験したものの、キャリアアップや成長機会に恵まれずにいると感じている人に、アクセンチュアをお勧めします。特に関西オフィス所属なら、関西の大企業のプロジェクトですぐに活躍できます。
もし、SAPを扱う企業で働いている友人がキャリアについて悩んでいたら、「アクセンチュア関西オフィスが有力な選択肢だと思うよ」とアドバイスします。SAPを極めたい人も、SAPだけでなく多くの技術を身に付けて自分の武器を増やしたい人も、活躍しながら成長できるフィールドだと思います。
賈 私は3つのキーワードがあると考えています。1つ目はグローバル、2つ目は評価、3つ目は多様性です。
まず、グローバルプロジェクトを経験したい人や、英語や中国語などの語学力を活用したい人にピッタリの仕事がたくさんあります。
次に、アクセンチュアは努力(プロセス)と成果(結果)の両方をバランスよく見て、公正に評価していると感じます。私自身、1年間で2段階の昇格を達成しました。経験者として期待されて入社し、努力を認めてもらえています。
最後に、多様性にはいろいろな意味があります。お客さまの業界や業務が広いのはもちろん、デザインやストラテジーなど、システム開発以外の領域の専門家が社内にはたくさん所属しています。上流フェーズの仕事を希望すれば、考慮してもらえますし、たとえ自分のスキルが不足している場合でも、どのような経験やスキルを身に付ければ希望がかなうか、などを親身に教えてくれます。
そうした奥深さに加えて、アクセンチュアにはインクルージョン(受容性)&ダイバーシティ(多様性)の文化が浸透しています。成長したい人を応援し、伸びたい人材を引き上げてくれる会社、それがアクセンチュアだと思います。
――ありがとうございました。
※2人の所属や役職は2022年2月17日現在のものです。
本記事に関連して「アクセンチュアとSAP人材」についてのアンケートを実施しています。回答された方から抽選で10名様にAmazonギフト券3000円分をプレゼントいたします。ぜひ下記アンケートフォームよりご回答ください。当選発表は発送をもって代えさせていただきます。
ログイン または 会員登録(無料)いただくとアンケートフォームが表示されます。オレンジ色の「アンケートに回答する」ボタンからアンケート回答をお願いいたします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:アクセンチュア株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2022年3月27日