「頂いたチャンスには挑戦してみる」がモットー。日本オラクル シニアプリンシパルコンサルタントの軽やかなキャリア構築術を紹介しよう。
Oracleといえば、かつてはデータベース製品「Oracle Database」や業務アプリケーション製品「Oracle E-Business Suite」(Oracle EBS)をはじめとする各種パッケージソフトウェア製品のベンダーとして広く知られる存在だった。しかし近年のOracleはパッケージベンダーからクラウドベンダーへの転身を急速に進めており、これまで長年同社のパッケージ製品を利用し続けてきたユーザー企業に対しても、積極的にクラウドサービスへの移行を推奨している。
このクラウドシフトの取り組みにおいて重要な役割を担っているのが、ユーザー企業へのOracle製品導入を支援するコンサルタントだ。クラウドサービスはパッケージ製品と比べてカスタマイズやアドオン開発の余地がはるかに少ないため、システム仕様に業務を合わせる「Fit to Standard」が基本方針となる。
これまでの日本企業では、自社の業務に合わせてパッケージ製品を大幅にカスタマイズする「Fit&Gap」の方針を採ることが主流だった。そのため、Fit to Standardの方針になかなか適合できずにクラウドの導入をためらったり、導入してもそのメリットを十分に享受できなかったりするケースが見受けられる。
そこでOracleは、企業がクラウド導入を極力スムーズに進められるよう、独自のメソドロジー「True Cloud Method」(TCM)を開発。TCMを用い、同社コンサルタントの支援の下で段階的にクラウドシフトし、その導入効果を最大化する方法論を確立した。
このTCMに基づき、特にサプライチェーンマネジメント(SCM)領域のクラウド導入プロジェクトの数々を成功に導いてきたのが、日本オラクルコンサルティングサービス事業統括のシニアプリンシパルコンサルタント 兼 部長である志賀千鶴氏だ。
日本オラクルに入社する前は、米国のITコンサルティング企業でERP(統合基幹業務システム)製品の導入コンサルタントとして働いていた志賀氏。日本企業に対してOracleのクラウドサービスを導入する難しさやそのやりがいについて、同氏は次のように語る。
「米国企業に比べて、日本企業のお客さまはシステム導入の際に現行業務の踏襲を希望する傾向が強いですね。そのようなお客さまには、まずはクラウドサービスの仕様に合わせて業務を変えることで得られるメリットや、逆に業務を変えないことによるデメリットを丁寧に説明して、理解を得た上でTCMメソッドによる短期間のクラウド導入に取り組んでいただいています」
2018年10月に日本オラクルに入社した志賀氏は、かつてERP導入コンサルタントとして培ったSCMの知見を生かして、SCM製品導入の大型プロジェクト参画、PMO(Project Management Office)としてプロジェクトマネジメント推進、購買管理システム導入プロジェクトリード、大型プロジェクトのSCMチームリード、と日本オラクルのコンサルタントとして順調にキャリアを積み上げてきた。
志賀氏は、4歳と7歳の子どもを育てる母でもある。米国でERP導入コンサルタントとして活躍していた2018年に第1子を出産したが、その直後に日本に帰国し、育児と並行して日本で再就職先を探した結果、最終的に選んだのが日本オラクルだった。
志賀氏は「さまざまな企業のお話を伺ったのですが、最も子育てと仕事を両立できそうだと感じたのが日本オラクルでした」と同社を選んだ理由を語る。当初からフルタイム勤務を希望した同氏の働き方に日本オラクルはフレキシブルに対応する姿勢を見せてくれたという。
日本オラクルに入社して2年半後、志賀氏は第2子を出産した。出産・育児休暇に入ったが、10カ月後には再びコンサルタントとして現場に復帰したという。
「現場を長く離れたくなかったので、自分や子どもの身体がある程度落ち着いたらすぐ復帰しようと考えていました。そこで会社と相談して早めに復帰させてもらうことにしました。考え方や事情は人それぞれですからもっと長く育児休暇を取る人もいますが、会社は私の希望を受け入れてくれました」
現在所属する部署ではオフィスワークとリモートワークのハイブリッドワーク体制を敷いており、志賀氏はさまざまな業務を自宅で行っている。仕事と子育ての“どちらか”ではなく、“どちらにも”向き合えるこの働き方が、いまの状況には合っていると同氏は考える。
志賀氏は日本オラクルに入社した後も、前職で得たSCM関連の知見や業務知識をそのまま生かせたという。ただし、扱う製品はがらりと変わった上に、当時は全社を挙げて自社ソリューションのクラウドシフトにまい進していたため「戸惑うことが多かった」と振り返る。
「オンプレミス製品のOracle EBSは、私がかつてコンサルタントとして扱っていたERPパッケージ製品との共通点が多かったのですが、日本オラクル入社後に手掛けることになった『Oracle Cloud ERP』は何もかもが違っていました」
幸いにも社内には従業員教育用のコンテンツが充実しており、外部講師を招いた研修も頻繁に開催していたため、これらを有効活用することで程なくキャッチアップできたという。
日本オラクルのコンサルタントは、製品スキルや業界知識の習得だけでなく技術スキルも重要視されているため、「技術志向が強いコンサルタントにとっても、やりがいのある職場なのではないか」と同氏は語る。
「前職はERP製品の開発者とコンサルタントの役割が完全に分かれていたのですが、日本オラクルはお客さまへのコンサルテーションだけでなく、より技術的な側面をコンサルタントがカバーすることが多いですね。そのため技術のバックグラウンドがないとなかなか務まらないかもしれません。逆に言えば、技術にこだわりのあるコンサルタントにとってはとてもやりがいのある仕事だと思います」
着実にキャリアを積み上げてきた志賀氏は、2023年6月から管理職として部下のマネジメントを担う立場にもなった。もともと「将来的にはマネジメントの仕事も経験してみたい」と考えていたが、このタイミングで会社から管理職のオファーを受けるとは思っていなかったという。
「当時はコンサルタントとしてプロジェクトの業務にフルコミットしていましたし、子どももまだ小さかったので、このタイミングでの管理職への挑戦は正直全く考えていませんでした。でも実際にマネジャーが務まるかどうかはやってみないと分かりませんし、もともと『頂いたオファーは基本的に断らず、挑戦してみる』ことをモットーとしてきたので、今回もありがたく受けることにしました」
現在はSCMチームリードとしてプロジェクト推進に尽力するかたわら、7人の部下に定期的に1on1ミーティングを実施し、業務上の課題やキャリア上の悩み相談などに乗っている。四半期ごとの人事評価や社内アワードの推薦など、主に人材マネジメント関連の業務に携わるようになった。
上級コンサルタント、子育て、そこに管理職の業務も加わったことで「正直、時間のやりくりは大変になりました」と志賀氏は苦笑する。一方で「それまではあくまでもコンサルタント個人としての視点しか持っていなかったのですが、マネジメントに関わるようになってからはチーム全体として仕事に関わる視点を新たに獲得でき、ビジネスパーソンとしての視野が大きく広がりました」と自身の成長を振り返る。
今後もマネジャーとしてのスキルを高めていきながら、若手コンサルタント一人一人が自身のポテンシャルをより発揮できる職場環境の整備に貢献していきたいと力強く語る。
「製品スキルや技術スキルが極めて高い方が大勢いる日本オラクルで、自分ならではの能力が発揮できるようにするのはマネジメントの仕事だと思いますし、会社もその点を見抜いてオファーをくれたのでしょう。日本オラクルはさまざまなチャンスやチャレンジの場を与えてくれる会社だと実感しています。与えられたチャンスを生かして自身をどんどん成長させていきたいと考えている若い方にとっては、非常に魅力的な職場です」
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2025年7月1日
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