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5分で絶対に分かるVPN5分で絶対に分かる(2/6 ページ)

社外から社内のネットワークに安全にアクセスするための「VPN」の仕組みを分かりやすく解説します。

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1分 -例えていえば、専用の自動車

 本社から隣町の支店に機密文書を持っていくとしよう。電車やバスといった公共交通機関を利用する場合、見知らぬ他人と接触することは避けられない。機密文書が盗まれる可能性もあり、非常に危険である。このとき、公共交通機関を使って機密文書を運ぶことは、インターネットでデータをやりとりすることに相当する。

 では、機密文書(データ)を安全に届けるにはどうすればよいだろう?

 あまり現実的ではないが、専用の地下通路を設け、そこを移動するという方法が最も安全だ。この専用の地下通路がすなわち専用線である。だが、そのようなものを用意するには当然コストも掛かる。

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 つまり、インターネットでは盗聴や改ざんの危険があり、専用線は安全だが高価であるということだ。これらの問題を解決するのがVPNである。VPNは、オフィス間を専用の車で移動するようなものだ。一般道路を使ってはいるが、ほかの人と接触せずに機密文書を届けられるのである。

 このように、インターネット上の拠点間を専用線のように接続して、のぞき見や改ざんなどの不正アクセスを防ぎ、安全な通信を可能にする技術がVPNだ。パブリックネットワークを使って(仮想的に)プライベートネットワークを実現しようというのである。VPNを使えば、インターネットなどを経由しているにもかかわらず、あたかも同一ネットワーク上にいるかのような利便性と安全性が得られる。

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