JFSのファイル管理とジャーナリングの実装:Linuxファイルシステム技術解説(6)(3/3 ページ)
AIXで生まれ、OS/2 WarpのソースがLinuxに移植されたJFS。そのファイル管理機構とジャーナリングがどのように実装されていいるのかを解説する。(編集局)
JFS関連コマンド
最後に、JFS関連のコマンドを紹介する。
■ファイルシステムの作成
jfs_mkfsは、パーティションをJFSでフォーマットするコマンドである。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
-c | ファイルシステムの作成前にデバイスの不良ブロックを検査 |
---|---|
-L <ボリュームラベル> | ファイルシステムのボリュームラベルを指定 |
-s <ログサイズ> | ログサイズをMbytes単位で指定。-sオプションを省略した場合、ログサイズは総サイズの0.4%となる。最大32Mbytesまで |
-j <ジャーナルデバイス> | 外部ジャーナルデバイス(注)を指定する |
JFSデバイスファイルへのパス(例:/dev/hdb1)
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
注:外部ジャーナルデバイスに関しては実験的(Experimental)実装となっている(2004年2月28日現在。JFS for Linux、JFS Utilities Version 1.1.4)。
■ファイルシステムの修復
jfs_fsckは、JFSフォーマットデバイスを修復する。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
-f | ファイルシステムが正常でもトランザクションログを再生し、強制的にチェックを実行する。すべての問題を自動的に修復する |
---|---|
-n | 読み込みのみでファイルファイシステムを開く。エラーを報告するが、修復は行わない |
-v | 詳細を出力 |
-j <ジャーナルデバイス> | 外部ジャーナルデバイス(注)を指定する |
JFSデバイスファイルへのパス(例:/dev/hdb1)
/dev/hda3で以下のような問題が検出されたとする。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
問題があったディスクをいったんumountして、jfs_fsckで修復する(注)。
注:修復を行うには、対象となるパーティションがアンマウントされている必要がある。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
終了後、再度/dev/hda3を検査する。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
■ジャーナルログのダンプ
jfs_logdumpは、JFSフォーマットデバイスのジャーナルログをダンプする。ログは./jfslog.dmpに出力される。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
■オプション
-a | すべてのジャーナルログを出力する |
---|
JFSデバイスファイルへのパス(例:/dev/hdb1)
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
■fsckログの展開
jfs_fscklogは、指定したデバイスのfsckサービスログを展開・出力する。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
-e <デバイス> | <デバイス>のfsckサービスログを展開する |
---|---|
-p | 1つ前のログを展開する |
-f <ファイル名> | 出力ファイル名を指定 |
-d | 最後に展開されたfsckサービスログを表示 |
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
■JFSのパラメータ設定
JFSのパラメータは、jfs_tuneで設定する。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
-l <デバイス> | <デバイス>のジャーナルのスーパーブロックコンテンツを列挙する |
---|---|
-L <ボリュームラベル> | ボリュームラベルを設定 |
-J device=<ジャーナルデバイス> | 外部ジャーナルデバイスをJFSデバイスに接続 |
-d | 最後に展開されたfsckサービスログを表示 |
JFSデバイスファイルへのパス(例:/dev/hdb1)
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 連載:Linux Kernel Watch(連載中)
Linuxカーネル開発の現場ではさまざまな提案や議論が交わされています。その中からいくつかのトピックをピックアップしてお伝えします - 連載:Linuxファイルシステム技術解説
ファイルシステムにはそれぞれ特性がある。本連載では、基礎技術から各ファイルシステムの特徴、パフォーマンスを検証する - 特集:全貌を現したLinuxカーネル2.6[第1章] エンタープライズ向けに刷新されたカーネル・コア
ついに全貌が明らかになったカーネル2.6。6月に正式リリースされる予定の次期安定版カーネルの改良点や新機能を詳しく解説する - 特集:/procによるLinuxチューニング[前編] /procで理解するOSの状態
Linuxの状態確認や挙動の変更で重要なのが/procファイルシステムである。/procの概念や/procを利用したOSの状態確認方法を解説する - 特集:仮想OS「User Mode Linux」活用法
Linux上で仮想的なLinuxを動かすUMLの仕組みからインストール/管理方法やIPv6などに対応させるカーネル構築までを徹底解説 - Linuxのカーネルメンテナは柔軟なシステム カーネルメンテナが語るコミュニティとIA-64 Linux
IA-64 LinuxのカーネルメンテナであるBjorn Helgaas氏。同氏にLinuxカーネルの開発体制などについて伺った