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2006年のネット界を席巻したSNS5分でネットがわかるシリーズ(7)(3/5 ページ)

 三井住友銀行グループのSMBCコンサルティングが12月4日に発表した、「2006年のヒット商品番付」に、日本最大のSNS「mixi」が西の大関にランクインし、話題を呼びました。今年は「Web2.0」という言葉を筆頭に、新しいWebサービスが登場し、ネット界を席巻(せっけん)しました。が、一番話題になったサービスはmixiを代表とする「SNS」でしょう。そこで今回は「SNS」について取り上げてみます。

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3. mixiに至るまでの「SNS」の歴史

 いろいろな面で話題を作ったmixi、中高生の加入率が多い携帯電話SNSモバゲータウン、世界最大、1億人以上の会員を抱え、先日日本にも登場したMySpaceなど、話題のSNSはいきなり出現したわけではありません。SNSを生み出したアメリカのサービスについて紹介をしたいと思います。

●常に戦国時代のアメリカのSNS事情

  ここではSNSの歴史において、重要な3つのSNSサービスを取り上げます。

・SNSの原型を作った「SixDegrees.com

  1997年〜2001年に運営されていたサイトです。サービス名である「Six degress」とは、自分の知り合いを6人たどれば、全世界中の人と連絡が取れるという「Six Degrees of Separations」(6次の隔たり)理論に由来しています。「6次の隔たり」はSNSにとっては重要な要素であり、日本SNSサイト「Gree」はこの「Six Degrees of Separations」から命名されています。

 「SixDegrees.com」は企業家アンドルー・ワインライク(Andrew Weinreich)氏が1996年に会社を設立し、1997年1月にベータ版のサービスを開始しました。現在のSNSと同様に、知り合いやつながりのある人しか書き込めない掲示板やメールサービス機能を提供していました。100万人までユーザーが増えましたが、システム上のトラブルやスパムなどが問題となり、2001年に1億2500万ドルでYouthStream Media Networks社に買収され、現在サービスは終了しています。

※参考 webarchive.org/

・「Friendster

  2002年にNetscapeのエンジニアであるジョナサン・エーブラムズ(Jonathan Abrams)によって設立され、2004年ごろまで、全米最大の規模を誇った招待制のサービスです。ブログやコミュニティ、自分の写真やメールの登録機能があり、友達を中心としてコミュニティを広げることができるサービスです。

  友だちや恋人が探せる! という口コミで当初は莫大に会員数が増えて(サービス開始から半年間で300万人に達した)「全米最大のSNS」の名をほしいままにしてきました。Googleが2003年に3000万ドルで買収を申し込みましたが、それをけってしまうぐらいの勢いがあったようです。

画面2 口コミをうまく活用し、全米最大となった「Friendster
画面2 口コミをうまく活用し、全米最大となった「Friendster」
  • 音楽ファンを魅了したMyspace

2003年7月にトム・アンダーソン(Tom Anderson)、クリス・デウォルフ(Chris DeWolfe)、ほか5人によって創立されました。招待制のSNSではなく、アカウントは自由に取ることができます。現在1億2700万人以上のユーザー数がおり、世界最大のSNSサービスです。

  機能はブログやカレンダー機能、メッセージ交換などのSNSらしい機能に加え、最大の特徴は「ミュージシャン」として、登録すれば音楽ファイルのアップロードが自由にできる点です。音楽にはとても強く、ユーザーはアマチュア・プロミュージシャンと直接に交流が取れたり、公開されている音楽ファイルは自由に入手できます。これは大きな魅力で、SNSとしては後発のサービスながら多くの会員を獲得したようです。

画面3 音楽ファイルを使ったサービスで利用者を伸ばした「Myspace
画面3 音楽ファイルを使ったサービスで利用者を伸ばした「Myspace」

日本でもソフトバンクとの提携を発表して、今年から日本語版のサービスも公開されました。では、引き続き日本のSNSサービスについても見てみましょう。

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