NECと日電(中国)有限公司(NEC中国)は6月11日、中国におけるソフトウェア開発要員を対象とした人材育成体制を強化すると発表した。
NECではこれまでも中国でのオフショア開発を積極的に推進している。今回の人材育成体制により、現在保有する現地法人社員と協力会社社員合わせて約5000人の開発要員のスキルを向上させる。また、2009年度には開発要員を7000人以上に拡大、ソフトウェア開発体制を強化していく予定だという。
今回の人材育成体制のポイントは以下の3点。
- ITスキル標準を参考に、ソフトウェア開発に必要な人材タイプを定義。各人材タイプごとにレベルを設定し、レベルを満たす達成度指標や必要となるスキルを明確化し、これに沿った教育コースを開発、実施する。
- 教育インフラの整備として、NEC中国に新たに「教育・トレーニングセンタ」を開設。集合研修およびeラーニングを通じて、多数の要員に迅速かつ均質な教育を提供する。
- 北京航空航天大学ソフトウェア学院および北京中清研信息技術研究院と提携し、各院から高度な教育スキルを有する講師を派遣。また、日本でNECグループの人材育成を担当するNECラーニングと連携し、技術教育テキストの作成や講師の育成を行う。
「教育・トレーニングセンタ」では今年1月から教育を開始しており、すでに11コースを実施。2009年度中には教育講座を80コースまで拡大する予定だという。同社では、「日本で実施している実践的な技術教育・マネジメント教育を中国現地法人社員に対して行うことで、より多くの高度な業務(設計業務、システムテストなど)に対応できる人材を育成する」としている。
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