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ニコ動も採用の技術、日本HPがNASとして投入820TBまで拡張可能、バイト単価の低さがウリ

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は12月10日、820TBまで拡張可能な大容量NAS製品「HP StorageWorks 9100 Extreme Data Storage System」(ExDS9100)を国内発表し、同日出荷開始した。低いバイト単価と金利ゼロのファイナンスプログラムで、オンラインサービスやデジタルメディアの事業者に売り込む。


ExDS9100。引き出されているのはJBOD(ディスクドライブ群)のトレイで、この製品のために開発された

 米国では2008年5月に発表した製品で、同社の運営する写真共有サービス「Snapfish」でも利用中。「運用が非常に楽で、6PBのデータを3人で管理している」と米HP ストレージワークス ネットワークアタッチド・ストレージ バイスプレジデントのドノバン・ニッケル氏はいう。国内では動画配信サービスのドワンゴが、今回の製品のベースとなっている「HP StorageWorks Enterprise File Services Clustered Gateway」を使ってニコニコ動画を運用しているという。

 ExDS9100は、同社のブレードサーバ「HP BladeSystem c-Class c7000」に、ディスクドライブ内蔵ストレージコントローラおよび追加ディスクドライブで構成されるストレージコンポーネントを組み合わせ、ラックに収めたもの。サーバブレード上では、OSとして「Red Hat Enterprise Linux 4」、ファイルシステムとして「PolyServe Clustered File System」を用い、大容量のストレージを単一ボリュームとして提供する。

 処理能力とストレージ容量をブロック形式で別個に拡張できるのが特徴。処理パフォーマンスは、c7000エンクロージャ内で最大16枚までサーバブレードを追加することで向上できる。ストレージは最小構成246TBで、82TBのモジュール単位で820TBまで拡張可能。ストレージモジュールは、RAIDグループ(8+2のRAID 6)構成、LUN設定、ファイルシステムのフォーマットまでを済ませた状態で提供する。このため、ストレージコンポーネントの追加は、ケーブルを接続し、新たなストレージを発見するコマンドを発行するだけで実施できる。サーバブレードの追加も、コマンド1つでできるという。

 ハードディスクドライブはSATAだが、バスはSAS。ファイルサービスのプロトコルはNFS v3とHTTP。


米HP ストレージワークス ネットワークアタッチド・ストレージ バイスプレジデントのドノバン・ニッケル氏

 同製品で、日本HPは新たな市場の獲得を狙う。想定するユーザーは「必ずしもミッションクリティカルではなく、パフォーマンスやデータ保護に大きな投資をしたくない、コスト効率や容量効率を重視する動画、SNSなどの無料サービス」だ。

 日本HPは、ExDS9100に2009年3月までの期間限定で5162万8500円(246TB構成)のキャンペーン価格を設定した。1GB当たりの単価は199.9円。また、同社は初期導入コストを抑える金利ゼロのファイナンスプログラムも提供する。これには2種類あり、36カ月均等払いの場合は毎月約154万円の支払い。段階型支払いスキームの場合、最初の6カ月間は月68万5088円となる。

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