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VMware Infrastructure 3のストレージ機構[2]VMware Infrastructure 3徹底入門 実践編(10)(2/4 ページ)

連載「VMware Infrastructure 3徹底入門」では、VMware Infrastructure 3のコンセプトやアーキテクチャといった、いわば理論的な部分を紹介した。新連載の「VMware Infrastructure 3徹底入門 実践編」では、実際の設計から導入、運用までを紹介する。今回はVI3環境におけるストレージ構成に関する3回にわたる解説の第2回として、ファイルシステムVMFSの構築,、およびiSCSI SANの構成と利用方法について解説する

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VMFSを認識させる

 上記の例ではesx01よりVMFSの作成を行った。esx01側における作業はこれで完了であるが、同領域を利用するESXがほかにある場合は、そのESXより「構築済みのVMFSを認識させる」という作業が必要になる。

 今回の例ではesx02上でこの操作を行う。手順はLUNを認識させたときと同様で、「再スキャン」の操作を実行する。

図10 別のVMware ESXよりストレージの再スキャンを実行
図10 別のVMware ESXよりストレージの再スキャンを実行

 再スキャンを実行するためのダイアログウィンドウが起動するが、このとき「新規VMFSボリュームのスキャン」というチェックボックスが有効化されていることを確認する。この設定を行うことで、別のESXが作成したVMFS領域を検出するようになるためだ。

図11 「新規VMFSボリュームのスキャン」を有効化して再スキャンを実行
図11 「新規VMFSボリュームのスキャン」を有効化して再スキャンを実行

 再スキャンが完了すると、esx01側で作成したVMFS領域「SAN01」が、esx02側でも検出・認識されているはずだ。「構成」タブの「ストレージ」より認識済みのデータストア一覧を確認することができる。

図12 esx01で作成したVMFSがesx02でも検出され、利用可能になる
図12 esx01で作成したVMFSがesx02でも検出され、利用可能になる

 3台以上のVMware ESXでストレージを共有している場合も同様の手順となる。1台のESXでVMFSを作成し、他のESXでは再スキャンのみを実行する。VMware ESX 3.5 では単一のVMFSを最大32台までのESXで共有することがサポートされている。

iSCSI SANの利用

 最近はiSCSIによる接続方式を提供するストレージアレイ装置が普及してきた。イーサネットスイッチに代表されるような、TCP/IPが動作するネットワーク機器を伝送媒体としてサーバとストレージを接続する。VMware Infrastructure 3でもストレージ装置との接続方式にiSCSI SANを利用することが可能である。専用のホストバスアダプタを用いるハードウェアイニシエータによる方法と、一般的なNICを用いるソフトウェアイニシエータの方法の両方をサポートしている。

 ここでは、比較的広く利用されているソフトウェアイニシエータによる構成方法について解説する。

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