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VMware Infrastructure 3のストレージ機構[2]VMware Infrastructure 3徹底入門 実践編(10)(3/4 ページ)

連載「VMware Infrastructure 3徹底入門」では、VMware Infrastructure 3のコンセプトやアーキテクチャといった、いわば理論的な部分を紹介した。新連載の「VMware Infrastructure 3徹底入門 実践編」では、実際の設計から導入、運用までを紹介する。今回はVI3環境におけるストレージ構成に関する3回にわたる解説の第2回として、ファイルシステムVMFSの構築,、およびiSCSI SANの構成と利用方法について解説する

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iSCSIソフトウェアイニシエータの有効化

 VMware ESX 3.xはVMkernel内にiSCSIソフトウェアイニシエータの機能を実装している。このため一般的なNICを通じてiSCSI SANを利用することができる。従ってデータトラフィックにはVMkenrelネットワークが利用される。一方で、iSCSIストレージのディスカバリやエラーのハンドリング処理などはサービスコンソールから実行されるため、サービスコンソールネットワークも利用される。従って、iSCSIストレージ装置にはVMkernelネットワークとサービスコンソールネットワークの両方から到達可能でなければならないという点に注意する。

 本連載の実践編(7)ならびに実践編(8)で新規仮想スイッチの作成とNIC Teamingの構成を行った。ここではその仮想スイッチに対して、iSCSIソフトウェアイニシエータで利用するVMkernelネットワークと、2番目のサービスコンソールネットワークを追加することとする。それぞれのIPアドレスは以下を用いることとする。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

図13 iSCSI SANの構成と作業範囲
図13 iSCSI SANの構成と作業範囲

 それでは実際にVMkernelポートとサービスコンソールポートをvSwitch1に追加する。ラベル名はそれぞれiSCSI、Service Console 2として構成を行った。以下は構成完了後のesx01の仮想スイッチの構成図である。esx02に関しても同様の構成を行う。

図14 vSwitch1にVMkernelポートとサービスコンソールポートを追加
図14 vSwitch1にVMkernelポートとサービスコンソールポートを追加

 次に、iSCSIソフトウェアイニシエータを有効化する。デフォルトでは本機能は無効化されているためである。インベントリーでESXを選択し、「構成」→「ストレージアダプタ」→「iSCSIソフトウェアアダプタ」を選択後、「プロパティ」を選択する。

 アダプタのプロパティが表示される。デフォルトではiSCSIソフトウェアイニシエータ機能は無効になっていることが確認できる。ここで「構成」を選択する。

図16 デフォルトではiSCSIソフトウェアイニシエータは無効化されている
図16 デフォルトではiSCSIソフトウェアイニシエータは無効化されている

 ステータスを「有効」にするチェックボックスを有効化し、「OK」をクリックする。

図17 iSCSIソフトウェアイニシエータを有効化する
図17 iSCSIソフトウェアイニシエータを有効化する

 iSCSIソフトウェアイニシエータ機能が有効化される。このときiSCSI Qualified Name(以下IQNと略記)が自動生成される。特定のイニシエータに対するアクセス許可、もしくはアクセス制限をストレージアレイ装置側に設定する必要がある場合は、この値を用いてその設定を行う。

図18 IQNが自動生成され、iSCSIソフトウェアイニシエータが有効化される
図18 IQNが自動生成され、iSCSIソフトウェアイニシエータが有効化される

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