Flickr APIと位置情報を使い画像をiPhoneの地図に表示するには:iOSでジオ(GEO)プログミラング入門(2)(1/3 ページ)
iPhone/iPad/iPod touchで動く位置情報アプリを作成するための「測位機能の取り扱い」「地図の取り扱い」「サーバとの通信」という重要なポイントを解説します
位置情報(GEO)系のWeb APIをiOSのAPIから使う
前回の「iPhoneアプリで位置情報と地図を使うための基礎知識」では、位置情報アプリの基本ともいえる、位置情報の取得と地図の表示を行いました。今回は、現在地に応じてネットワーク経由で情報を取得して表示してみます。
さまざまな位置情報系のWeb API
大量の位置情報データを扱うようなサービスでは、サーバとの連携が必要になります。独自のサービスを作成するならば、自前でサーバを用意する必要がありますが、公開されているWeb APIとマッシュアップし、見せ方を工夫するだけでも、面白いアプリを作れます。
以下は、主な位置情報系のWeb APIの例です。
- ソーシャルメディア系
- Twitter(位置情報つきのツイートを検索)
- Flickr(位置情報つきの写真を取得)
- Google Latitude
- 検索サービス系
- チェックイン(現在位置を送信)系
FlickrのWeb APIをiOSから利用するための便利なライブラリもあるが……
今回は、通信を行ってデータを取得し、表示するアプリの例として、写真共有サイト「Flickr」のWeb APIを使って現在地付近の写真を取得してみます。
FlickrのWeb APIをiOSから利用するための便利なライブラリ「ObjectiveFlickr」もありますが、この記事では、他のAPIにも応用ができるよう、できるだけiOS SDKの標準APIを使って開発することにします。
iOS SDKで作るネイティブアプリのObjective-Cコードを解説するので、iOS SDKやObjective-Cについて詳細を知りたい方は、以下の連載を参照しておいてください。
- SDKで始めるiPad/iPhoneアプリ開発の勘所
日初めてiPhone/iPadアプリ開発に挑戦する人が、迷わず短時間でアプリを作れるように、数多くの情報の中から要点をグっと絞った開発の勘所を紹介する入門連載です
「Smart & Social」フォーラム - Cocoaの素、Objective-Cを知ろう
iPhone用アプリケーション開発で注目を集める言語「Objective-C」。C++とは異なるC言語の拡張を目指したこの言語の基本を理解しよう
「Coding Edge」フォーラム
Flickr APIを使うための登録をするには
Flickr APIを利用するには、まずはアプリの登録を行う必要があります。Flickrには、「The App Garden on Flickr」という開発者向けのコンテンツがあり、Flickrのアカウントを持っている人なら誰でもアプリを開発できます。
「Flickr」のTOPページ→「The App Garden」→「Create an App」にアクセスし、新しいアプリを登録します。Flickr APIを利用したアプリは、非商用(Non-Commercial)と商用(Commercial)に分類され、若干利用規約などが異なります。利用目的に合ったタイプの「Request an API Key」をクリックします。
アプリの名称と、概要を記入します。概要は後から変えることもできます。利用規約をしっかり読んで、同意したら、アプリを登録します。
登録が完了すると、「Key」「Secret」が発行されます。これらは、後ほど、活用します。
次ページでは、FlickrのAPIを使って、指定した地点の周辺の画像を検索してみます。
コラム 「どうやって位置情報付きで投稿しているの?」
デジタルカメラで撮影した画像には、撮影したときのカメラやレンズの設定(撮影時刻、カメラの機種名、焦点距離、露出時間などなど……)がEXIF情報として埋め込まれます。それに加えて、緯度経度が入っている場合もあります。
iPhoneには、撮影した写真にも撮影地点を埋め込む機能があります。この機能をオフにすることもできます。GPSレシーバ機能を搭載したデジタルカメラもあります。
このEXIF情報に埋め込まれた位置情報を検出しているのです。また、EXIF情報から取得したものだけでなく、ユーザーが手動で指定することもできます。
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