Lisp竹内氏「プログラミングには地を這うような努力が必要」:Lisp竹内氏「プログラミングには地を這う努力が必要」(2/2 ページ)
8月10日から14日にかけて「セキュリティ&プログラミングキャンプ2011」が開催された。学生たちのキャンプ中の様子や特別講義の模様をレポートする。
5つのクラスに分かれて手を動かす
2日目以降は、「ソフトウェアセキュリティクラス」「ネットワークセキュリティクラス」「Webセキュリティクラス」「セキュアなOSを作ろうクラス」「プログラミング言語クラス」の5つに分かれて、座学による講義やパソコンを使っての実習を行った。これらの講義模様を一部、紹介する。
(1)プログラミング言語クラス
プログラミング言語クラスでは、「時間内にいくつのバグを発見できるか」を参加者が競い合った。参加者は、座学で学んだことを参考にしながらソースコードとひたすら格闘していた。
(2)ネットワークセキュリティクラス
ネットワークセキュリティクラスでは、「Wireshark」(パケットキャプチャソフト)を用いて仮想P2Pネットワークの通信パケットを監視し、その情報を基に、通信時間やダウンロードされたファイル名などを割り出す作業を行っていた。
(3)セキュアなOSを作ろうクラス
セキュアなOSを作ろうクラスでは、LinuxのセキュアOSモジュール「TOMOYO Linux」について、作者の1人である半田哲夫氏が解説。その後、設定実習を行った。
LANケーブル自作に挑戦!?
3日目の夜には、さまざまなセッションの中から自分の興味のあるものを選ぶBoF (注:「birds of a feather」の略。特定の話題について興味のある人が集まること)が行われた。
筆者が特に興味深いと思ったのが、上田浩明氏と細野嵩史氏が担当した「LANケーブル自作」のセッションだ。「LANケーブルの自作を通して物理層に触れる」というコンセプトのもと、およそ10名が参加した。
上田氏と細野氏はまず、ケーブル結線、ピンアサイン、必要工具について解説して手本を見せ、その後、コネクタなしのLANケーブルと工具を渡して実際に作らせた。結果的にはワークショップのようなセッションとなり、ハードウェアのものづくりは大いに参加者を楽しませた。
一致団結した最終日、そして閉幕へ
最終日は、参加者がそれぞれチームごとに成果発表会を行った。最後に、三輪信雄委員長から修了証書を受け取り、5日間の充実した「セキュリティ&プログラミングキャンプ2011」の幕を閉じた。
参加者にキャンプのことについて聞くと、「参加して良かった」「また行きたい」という声ばかりである。実際、豪華な講師陣がそろい、学習環境も整っていて、参加者の期待を裏切らない。筆者はこのキャンプに参加したことがなかったが、取材を通してさまざまな刺激が得られた。22歳以下の学生は応募を強くお勧めする。このキャンプに参加したこと参加者たちの、これからの活躍に期待したい。
筆者紹介
前平敏志(HN:サトにゃん)
大阪府在住の専門学校生。
情報系非営利団体の役員やライターとして取材・執筆なども。主に情報技術全般や電子機器・家電製品について興味を持つ。
さまざまな活動に参加し、日々勉強・挑戦する毎日を送る。
Webサイト: サトにゃんのウェブサイト
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