「スクラムやるならRedmineとALMinium!」〜新キャラ登場! 無表情なあの人が笑う日は来るのか?:かんばん!〜もし女子高生がRedmineでスクラム開発をしたら(3)(3/3 ページ)
本連載は、ちょっととぼけた女子高生の姉妹が今注目のアジャイル開発手法であるスクラムとプロジェクト管理ソフトの「Redmine」を使って、システム開発をするというフィクションです。
Redmineの「入学手続き」
■ユーザー作成
ログイン後、メニュー上部の【1】[管理]→【2】[ユーザ]と選択していくと、ユーザー管理画面が表示されます。
【3】[新しいユーザ]からユーザーを作成します。
ユーザーを作るときは、最初に「管理者」にチェックを入れて管理者ユーザーを作成し、作成した管理者ユーザでログインし直して最初からあるadminユーザをロックして利用できなくしてしまいましょう。
最初からある「admin」ユーザーを、そのまま管理ユーザーとして使っちゃダメなの?
初期のadminユーザーを使えるままにしておくとセキュリティホールになって、他の人に勝手にログインされてRedmineを覗かれたり、データを改変されたりする可能性があるから、管理ユーザーは作り直した方がいいよ。
■プロジェクト作成
ユーザーの作成が完了したら、次はプロジェクトを作成します。プロジェクトは通常開発プロジェクトと1対1に対応させて作成します。プロジェクトは親子関係を持つことができ、マスターのプロジェクトの下に、各チームの子プロジェクトをぶら下げる構成にすることもできます。
プロジェクトは、上部メニューの[プロジェクト]から[新しいプロジェクト]をクリックするだけで作成できます。
項目 | 説明 | |
---|---|---|
[名前] | プロジェクトの名前(日本語もOK) | |
[親プロジェクト名] | プロジェクトを階層化する場合、親プロジェクトを選択 | |
[説明] | プロジェクトの説明 | |
[識別子] | プロジェクトを区別するための識別子(英数文字のみ利用可能) | |
[公開] | 他のユーザーにプロジェクトへのアクセスを許可するなら、チェックを入れる。チェックを外すと、sプロジェクトの関係者以外のユーザーからプロジェクトが見えなくなる | |
[SCM] | バージョン管理システムを利用する場合Subversion、Git、Mercurialから選択 |
アジャイル開発を行う場合、モジュールはチケットトラッキングとバックログが必要です。チケットトラッキングなどいくつかのモジュールはデフォルトでチェックが入っています。今回は、下記のモジュールを追加で選択しておきます。
出過ぎたことをいいますが、その他、用途を問わず使えるモジュールとして「Wiki」、ドキュメントを添付する「文書」、スプリントのマイルストーンなどを表示できる「カレンダー」辺りがお勧めです。
時間トラッキングとコードレビューはどうしても必要ってわけじゃないんだけど、時間トラッキングを利用すると、実績時間の管理ができるようになるの。コードレビューは読んで字のごとくね。連載の中ではこの2つも利用するから、チェックしといてね。
■プロジェクトにメンバーを追加
プロジェクトが作成できたら、プロジェクトにメンバーを追加します。
ALMininumの初期状態では、下記のように設定されています。ロールの設定や、ワークフローの設定からロールを追加したり、設定を変更できます。
- 管理者:Redmineプロジェクトの管理者。プロジェクトに関する設定がでる
- 開発者:チームメンバー。Redmineとバージョン管理のリソースにアクセスでき、開発に必要な操作ができる
- 報告者:プロジェクトやリポジトリを閲覧できるだけで、書き込むことは基本的にできない(チケットの作成はできる)
以上で、ALMiniumのインストールと基本設定は終了です。お疲れさまでした。それでは、お先に失礼いたします。
あ、亜琉美さん、ありがとう――って、もう行っちゃった……。
何だかよく分からないけど、仕事はデキる人みたいね……。
そうね。実は私も、亜琉美さんのことよく分からないんだ……。笑ったところ見たことないし……。
そ、そうなんだ……。取りあえず、助かったわね。ALMinium使えば、簡単にRedmineが使えそうね。これなら、私でもデキそうな気がしてきたよ。
今日の宿題を出します。準備として、CentOS 6.0もしくはScientific Linux 6.1が動作する環境を構築しましょう。マシンがない場合は、VirtualBoxやVMPlayerなどで仮想マシンを作成して利用するといいでしょう。
■問1
ALMiniumをインストールしてみましょう。
■問2
ユーザーを作成してみましょう。
■ポイント
初期ユーザーのadminは残しておくと、セキュリティホールにつながりかねません。管理者ユーザーを作成したら、adminユーザーは無効にしましょう。
■問3
プロジェクトを作成してみましょう。
■問4
作成したプロジェクトにユーザーを追加しましょう。
■ポイント
プロジェクトのRedmineの管理者は、「管理者」として、チームメンバーは「開発者」として、ストーリーやタスクを変更しない人は「報告者」として登録しましょう。
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