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IT技術者としてのSkill&Careerを、英語で棚卸しするITエンジニアのための英文履歴書(1)(1/2 ページ)

ITエンジニアとしてのキャリアとスキル、英語で表現できますか? 「英語を使う仕事はしないから」ではもったいない。カンファレンスやWebサービス上など、英語の経歴はいろいろなところで使えます。初めて英文履歴書を書くエンジニアのために、“英文履歴書の作り方”を伝授。

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自分の経歴とスキルを、“英語”を使って棚卸しする

 こんにちは! きょうこ先生です。うっかり「先生」なんて名乗っていますが、先生経験はかつて英語学校で講師をしていたぐらいで、本業は執筆です。とはいえ、過去に海外で働いていた経験があるせいか、「英語の履歴書を書きたいんだけど……」という相談を持ち掛けられます。

 英語の履歴書なんて自分には関係ない? そんなことはありません。

 もともとエンジニアは国境を超えて仕事がしやすい職種です。また、英語を公用語にしたり、グローバル展開を積極的に推進したりと、IT企業では今後ますます「英語スキル」が求められるでしょう。就職や転職活動で「日本語の履歴書だけじゃなく、英文履歴書も用意して」なんてことが当たり前になる日が近いかもしれません。

 というわけで、本連載では、初めて英文履歴書(Resume)を書くエンジニアのために、英文履歴書の基礎についてお話ししたいと思います。第1回は入門編として、英文履歴書の構成について解説します。

  「すぐ必要」という人は少数派かもしれませんが、いつか必要になるかもしれません。自分の仕事やスキルを英語で何と表現すればいいのか知っておけば、LinkedInやGithubなどのWebサービス上でプロフィールをさくっと書けるし、国際的な言語カンファレンスなどで外国籍のエンジニアと話すときにも使えます。なので、取りあえず「あとで読む」タグでもつけておくといいかもしれません。

意外とフリーダムな英文履歴書

 しょっぱなから申し訳ございませんが、英文履歴書には書式がありません。そもそも定型用紙がありません。文房具店に行って「英文の履歴書をくださいな」と言っても、日本のような定型用紙が売られていないのです。まっ白な紙に、自分の好きなフォーマットで書いていく、それが英文履歴書です。

 「A4用紙1枚に収まるように書きましょう」という、ゆるふわルールがある程度で、それ以外の決まりは特にありません。

 とはいえ、いきなり「まっ白な紙に履歴書を書け」と言われても困るでしょう。そこで、まずは履歴書に必要な項目を俯瞰します。

●履歴書に必要な項目

  • Name and Contact Information
  • Objective
  • Work Experience(Professional Experience)
  • Skills and Certifications
  • Education

 何を書けばいいか、ぱっと思いつきますか? ちょっとでも「?」と思ったら、以下の解説で確認しておきましょう。

Name and Contact Information

 名前や連絡先のことで、言うまでもなく最重要項目です。これを書き忘れる人はいないと思いますが、日本語の履歴書と同じで一番上に目立つよう書きます。ここに書く項目は大体、こんな感じです。

  • 名前
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス

●仕事に関係のない個人情報はいらない

 英文履歴書の場合、性別や生年月日などを書く必要はありません。米国の企業などでは、面接でもこうした情報を聞かれることはありません。家族構成をはじめとした「仕事に関係のない個人情報」を聞き出すことは禁じられているのです。

 とはいえ、この記事を読む人の多くは、日本国内で就職・転職活動をしているかと思います。その場合、外資系企業に応募する場合でも、英文履歴書だけでなく、日本語の履歴書も一緒に提出することになるでしょうから、生年月日や性別は日本語履歴書を見れば分かってしまいます。だったら隠す必要はないし、英文履歴書にも書いてしまっていいのですが、どうせなら生年月日の1行分は自分の得意分野を1行多く書くためのスペースとして確保しておきましょう。

Objective

 この項目では、応募するポジションや、自分のキャリアで目指すべきポジションについて簡単にまとめます。

 @IT読者の皆さんは、すでに何らかの技術スキルを持っていて、「Software Engineer」や「Web Programmer」など自分のポジションが明確な人が多いのではないかと思います。その場合、ポジションを明記し、英文履歴書でよく見かける決まり文句「A Challenging Position」(やりがいのある仕事)という表現も飾り付けながら「A Challenging Position as a Software Engineer」などとしてみると、英文履歴書のObjectiveっぽくなると思います。

●Objectiveでなく、Profileでもよい

 また、この項目を「Objective」ではなく「Profile」として(項目名は何でもいいです)、

  • Software Engineer with 5 years of experience in Java (Javaで5年の経験があるソフトウェアエンジニアです)
  • Systems Engineer with strong knowledge of .NET applications (.NETアプリケーションの知識が豊富なシステムエンジニアです)

など、得意分野をアピールする自己紹介の項目にしてもいいかもしれません。

 自己主張の強いアメリカ人であれば、この項目にもっとたくさんの「こんなことできます、あんなこともできます」がついてきますので、外国人比率の高そうな会社に応募する場合は、特に頑張って自己アピール文章を作ってみましょう。

●Objectiveが明確でない場合はどうすれば?

 ちなみに、「英語はできるけど他に自分で何ができるのか、何がやりたいのか分からない」という新卒の人(あまりObjectiveが明確でない人)から「Objectiveに何を書いていいのか分からない!」と言われたことがあります。

 その時、私は「A staff in an international environment where I can contribute my skills and experienceとでも書いておけば?」とアドバイスしたのですが、そこまで曖昧なObjectiveじゃなくても良かったのでは、といまさらながら思っています(その人は無事に就職できたので結果的には良かったんですが)。

 Objectiveは絶対に必要な項目ではないので、この「名前の次に目立つスペース」に何を入れるか、じっくり考えてみてください。

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