大分県別府市にある学校法人 立命館アジア太平洋大学が、事務情報システムをクラウドに移行、繁忙期のコンピュータリソース効率活用をスタートさせた。同校では、富士通が提供するプライベートクラウド統合パッケージ「Cloud Ready Blocks(クラウドレディブロックス)」を採用している。
学校法人における事務情報システム機能では、新入生データ登録、オンライン履修登録準備などの時期に、一度に大量のデータ処理が必要となる。それ以外の時期と比較して、システムに大きな負荷が掛かる。
同校の場合は留学生への対応として完全セメスター制を導入しているため、半年に一度、同様の処理が発生する。このため、これら繁忙期に合わせたサーバ増強やテスト環境構築などの作業が毎回発生していた。そこで、繁忙期にだけ利用するサーバ部分をプライベートクラウド環境に移行し、柔軟なコンピュータリソースの活用や、アプリケーション開発の効率化を目指したという。
同校の場合は、Webシステム開発製品「RapidWeb+」も併せて導入、短期間でシステム開発が可能な環境も用意した。RapidWeb+に含まれるWebインターフェイス自動生成機能などを活用して、データ連携や集計業務を自動化している。
富士通が提供するプライベートクラウド環境構築向け統合パッケージCloud Ready Blocksは、すぐに利用できるよう、所定のヒアリング項目を選択していけば、自動的に適切な構成のハードウェアおよびソフトウェアを選定して配送される仕組み。同校では、この仕組みを利用して約2カ月でプライベートクラウド環境を実稼働させたという。
同パッケージでは、サーバ製品にPRIMERGYシリーズ、ストレージにETERNUS、ネットワーク機器にSR-Xシリーズが、仮想化ソフトウェアには、Hyper-VまたはVMware、仮想マシン管理にはServerViewおよびResource Orchestrator、ストレージ基盤ソフトウェアにはETERNUS SF Strage Cruiserが用意されている。この他、同パッケージを利用したシステム設計・構築のトレーニングサポートも提供している。
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