サーバ更改への影響は避けられない? DRAM価格が“半年で2倍”、メモリ市場に異変:IT機器の購買全般に影響
Counterpoint Researchは、2026年第1四半期のメモリ価格が前四半期比で最大90%上昇したと発表した。DRAM、NAND型フラッシュメモリ、広帯域メモリ(HBM)の全セグメントで価格が急騰しているという。
調査会社Counterpoint Technology Market Research(以下、Counterpoint Research)は2026年2月5日、メモリ価格動向レポート「Memory Price Tracker」2026年2月版を公開した。同レポートによると、2026年第1四半期(2026年1〜3月)のメモリ価格は2025年第4四半期(2025年10〜12月)比で最大80〜90%上昇したという。同社は同レポートで、価格高騰の背景や、価格変動を受けた購買活動の変化などを分析している。
DRAM価格が半年で“2倍”に メモリ市場の異変とは
価格上昇の主な要因の一つは、汎用(はんよう)サーバ用DRAM(Dynamic Random Access Memory)価格の急激な上昇だ。2025年第4四半期には比較的落ち着いていたNAND型フラッシュメモリも、2026年第1四半期に80〜90%の急騰を記録し、高帯域幅メモリ(HBM:High Bandwidth Memory)の一種である一部の「HBM3e」製品の価格上昇も加わって、セグメント全体で上昇傾向となっている。
具体例として、サーバ用メモリは、メモリモジュール「RDIMM」(Registered Dual Inline Memory Module)の64GBの固定契約価格が2025年第4四半期の450ドル(約7万円<1ドル=約155円の為替レートで換算、以下同>)から2026年第1四半期には900ドル(約14万円)超に急騰した。第2四半期には1000ドル(約15万5000円)を超える見通しだという。
OEMメーカーへの影響
Counterpoint Researchのシニアアナリスト、チョイ・ジョンク氏は「デバイスメーカーは、部品コストの上昇と消費者の購買力低下という二重の圧力に直面している」と指摘している。「OEMメーカーは調達パターンを変更するか、より高い価格に見合う価値を消費者に提供するためにプレミアムモデルに注力する必要がある」
スマートフォン分野ではデバイス当たりのDRAM搭載量の最適化や、1メモリセルに3bitを格納するTLC(Triple Level Cell)型のSSDから、1メモリセルに4bitを格納することでよりコスト効率を高めたQLC(Quad Level Cell)型のSSDへの移行が進んでいる。
供給が逼迫(ひっぱく)しているメモリ規格「LPDDR4」(LPDDR:Low Power Double Data Rate)の受注は減少する一方、「LPDDR5」の受注は増加している。最新のDRAM規格に対応したエントリーレベル向けチップセットの投入がこの流れを後押ししている。
メモリメーカーの収益性は過去最高水準へ
ジョンク氏はさらに「メモリ事業の収益性は前例のない水準に達する見込みだ。DRAMの営業利益率は2025年第4四半期にすでに60%に達しており、汎用DRAMの利益率がHBMを上回るのは、これが初めてとなる。2026年第1四半期はDRAMの利益率が過去最高を更新する見通しだ」と述べている。
一方で、同氏は次のようにも語っている。「現在の高収益が新たな常態となるのか、それとも次の下落局面の振れ幅をより厳しいものにするのかが、今後の焦点になるだろう」
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