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JAXAや三菱重工業でウイルス感染、ロケット関連情報流出の可能性も「知られていなかったウイルス」

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月30日、職員が利用していたPCがウイルスに感染したことを発表。三菱重工業も同日、PC4台がウイルスに感染したことを明らかにした。

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月30日、職員が利用していたPCがウイルスに感染し、開発中の「イプシロンロケット」に関する情報などが外部に漏洩した可能性があることを明らかにした。

 また三菱重工業も同日、同社名古屋航空宇宙システム製作所で、宇宙関連の業務に利用していたPC4台がウイルスに感染していたことを発表。外部の専門調査機関と共同で、感染経路や情報流出の有無を含めた被害状況を調査しているという。

 JAXAでウイルス感染による情報漏洩の可能性が判明したのは11月28日。まず11月21日にこの端末でウイルス感染を検知し、詳しく調査したところ、ウイルス感染に加え、そのウイルスによる情報収集の痕跡や外部との通信が確認されたという。JAXAでは引き続き情報漏洩の有無やその影響について調査するとともに、当該端末以外で感染がなかったかどうかも確認している。

 この感染で外部に流出した可能性があるのは、イプシロンロケットの仕様や運用に関わる情報のほか、その開発に関連するM-Vロケット、H-IIAロケット、H-IIBロケットの仕様や運用に関わる情報。

 一方三菱重工業でウイルス感染が判明したのは11月27日。同社によると、このウイルスは「これまでに知られていなかった種類のもの」で、情報流出の可能性もあることから、被害拡大防止策ならびに調査を進めているという。

 JAXAでは2011年7月から8月にかけても、職員のPCがウイルスに感染し、「こうのとり」に関連する情報などが流出する事故が起きていた。

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