Active DirectoryもAzureで――Microsoftが正式リリース:オンプレミスのActive Directoryをクラウドに拡張
米Microsoftは4月8日、「Windows Azure Active Directory(AD)」が正式版となり、プロダクション利用の準備が整ったと発表した。
米Microsoftは4月8日、「Windows Azure Active Directory(AD)」が正式版となり、プロダクション利用の準備が整ったと発表した。オンプレミスでActive Directoryを運用している企業は、Windows Azure ADによって既存のID情報をシームレスにクラウドに拡張できるという。
Windows Azure ADはクラウドベースのエンタープライズ向けID/アクセス管理サービスで、企業や政府機関、学校など290万あまりの組織がOffice 365やWindows Azureなどのアクセス管理に採用しているという。
同サービスではクラウドベースの業務用アプリやOffice 365のようなMicrosoftのクラウドサービス、サードパーティのSaaSアプリに対する従業員のアクセスを管理できる。シングルサインオンに対応しているため、何度もユーザー名とパスワードを入力する必要がないなどの特徴がある。
サービスは米国と欧州、アジアに展開する14のデータセンターで運用され、過去90日で650億を超す認証リクエストを処理しながら、月間99.97%以上の可用性を維持したとMicrosoftは説明する。
プロダクション対応に合わせて、Windows Azureユーザーおよびクラウドアプリデベロッパ向けの機能も強化が図られた。Microsoftアカウントを使ってAzureにログインしているユーザーは、Windows Azure ADをAzureサブスクリプションに追加できるようになり、MicrosoftアカウントでもAzure ADアカウントでも、従業員によるAzureへのアクセスを管理できるようになった。
また、アプリケーションディレクトリのアクセス許可と取り消しが大幅に簡素化されたほか、アプリケーション登録プロセスではサンプルおよびデベロッパ向けの文書が大幅に更新されている。
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