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ティブコ、BIツール最新版「Spotfire 5.0」を提供開始へインデータベース機能、R実行環境などを新たに追加

TIBCO Spotfire 5.0では、「インサイトを発見する力、予測する力、スケールする力」にフォーカスした新機能や機能強化が図られている。

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 日本ティブコソフトウェアは2013年5月24日、分析プラットフォーム製品「TIBCO Spotfire 5.0」の日本語版を同月28日から提供開始すると発表した。この発表に合わせて来日した米国TIBCO SoftwareのSpotfireプロダクト・マネージメント シニア・ダイレクターであるルイス・ベイジュックーヨーガン氏に話を聞いた。


ルイス・ベイジュックーヨーガン氏

 Spotfire 5.0は、2012年5月に「Spotfire 4.0」をリリースして以来、1年ぶりのメジャーアップデートとなる。ベイジュックーヨーガン氏によると、今回のアップデートでは「インサイトを発見する力、予測する力、スケールする力」にフォーカスした新機能や機能強化が図られているという。

 最新版では、アーキテクチャレベルから抜本的に見直されたインメモリエンジンを搭載する。従来のエンジンでは、データ量の増加とともにパフォーマンスが低下していたが、新エンジンではパフォーマンスの低下を抑えている。「1億レコードを処理する場合、Spotfire 5.0はSpotfire 4.xと比べて10倍の高速化を実現している」(同氏)という。

 外部データベース内で演算を処理するインデータベース機能も搭載する。これは、Spotfireクライアントから外部データベースにクエリ要求を送ると、外部データベース内でクエリや演算を実行し、データの可視化や探索に必要なサマリ情報だけをクライアントに返す仕組み。インメモリ上にロードし切れないほど巨大なデータにアクセスして分析したい場合や、大規模なデータ移動によるネットワークの負荷を避けたい場合などに効果的だ。Teradata、Oracle Database、Microsoft SQL Server、Microsoft SQL Server Analysis Serviceに対応する。対応製品は今後追加していく予定。


Spotfire 5.0の画面例

 Spotfire 5.0は、統計解析言語「R」の実行環境として新たに「TIBCO Enterprise Runtime for R」を実装する。Rには以前から対応していたが、新たに信頼性とスケーラビリティのあるRアプリケーション実行環境として提供する。なお、Spotfireでは、S-PLUS、SAS、MATLABといったデータ解析/統計解析ツールにも対応している。

 R言語はこれまで統計専門家などが主に利用してきた。企業での利用が広まることで、例えば、通信会社での解約率、金融機関での不正利用、製造業でのサプライチェーン最適化などを予測分析し、経営判断に役立てることが可能だという。

 加えて、Spotfire 5.0では、同社のプライベートクラウド管理ソフトウェア「TIBCO Silver Fabric」と統合可能である。Spotfireのフロントエンド「TIBCO Spotfire Web Player」へのアクセスが集中する時間帯など、利用状況に応じて、サーバのリソースを機動的にスケールアップ/ダウンすることができる。「データセンターとサーバリソースを最適化し、オペレーションコストを最適化する」(ベイジュックーヨーガン氏)という。

 また、同社は2013年3月25日に、クラウドベースの位置情報インテリジェンスと地理空間的分析製品を提供する仏企業、Maporama Solutionsの買収を発表しており、データの可視化と地図を組み合わせた分析などの機能強化をSpotfireの今後のアップデートで対応していく予定としている。

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