テストを通じて「より良いWebの実現」に貢献〜Test the Web Forwardレポート:UXClip(32)(3/5 ページ)
Test the Web Forwardは「より良いWebの実現」を目的としたイベントだ。1日目はWeb標準に関する仕様書の読み方やWeb標準のためのテスト作成について学び、2日目には実際のテスト作成に取り組んだ。
CSS Fonts Module Level 3
CSSフォントにはさまざまな新機能が追加されており、テストが必要です。オペラのライフ・アルネ・ストーセット(Leif Arne Storset)氏によると、CSSのスタイルをJavaScriptから取得するだけで、詳しい仕様を知らなくても検証できるテストもあるそうです。
CSS Object Model
コックス・コミュニケーションズのグレン・アダムス(Glenn Adams)氏によれば、CSS Object Modelのテストは、メディアクエリやセレクタなどの機能で必要になるといいます。CSSのルールやデコレーションの変換は仕様に基づいて行われ、その変換が正しく行われているかテストする必要があります。
HTML5 & XMLHttpRequest
「最も重要なのはHTMLの仕様」とW3Cのマイケル・スミス(Michael[tm] Smith)氏は述べます。また、HTMLのほかにも、XMLHttpRequestなど多くのAPIでテストが必要との見解を示しました。
Filter Effects 1.0
Filter Effectsは、CSSによって画像や要素にさまざまなエフェクトを与えるための仕様です。アドビ システムズのダーク・シュルツ(Dirk Schulze)氏によると、Filter Effectsの仕様は非常に広範に及ぶ一方で、テストは数えられるほどしか書かれていないといいます。全てのフィルタを検証する必要があり、多くのテストを作成しなくてはなりません。
Shadow DOM
グーグルの伊藤勇人氏の説明によると、Shadow DOMとは簡単にいうと、DOMツリーの中にもう一個、DOMツリーを作る仕様だといいます。Shadow DOMは外部からアクセスできないようにすることで抽象化を実現します。仕様が分かりづらくテストも書きにくい部分があるため、多くの人の協力が必要だと呼び掛けました。
紹介された機能の仕様書へのリンク
- CSS Flexible Box Layout Module
- CSS Writing Modes Module Level3
- CSS Fonts Module Level 3
- CSS Object Model(CSSOM)
- HTML5 & XMLHttpRequest
- ShadowDOM
- Filter Effects 1.0
これら仕様の中から興味があるものに対し、参加者同士が集まってグループを作り、翌日実際にテストを書いていきます。
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