Google Glassアプリ「Glassware」を開発するための基礎知識:Google I/O 2013まとめレポート(1)(1/3 ページ)
何かと話題のメガネ型ウェアラブルデバイスの概要と専用アプリの作り方を4つのガイドライン含め解説。プライバシーへの懸念に対するグーグルからの回答も。
Google I/O 2012で発表されたGoogle Glassは、モーションセンサや音声による操作が可能なメガネ型のAndroidデバイスである。Google I/O 2012での予約者には、ほぼ1年後の2013年4月に発送が開始され、Google I/O 2013ではGoogle Glassを装着した参加者が大勢いた。
残念ながら筆者は入手には至らなかったが、Google I/O 2013のいくつかの講演に参加することでGoogle Glassに未来を感じることができた。本稿では、Google I/O 2013でのGoogle Glassに関する以下の4つのセッションから1.の「Developing For Glass」を中心に、開発に関係するトピックを紹介する。
- (Timothy Jordan氏「Developing For Glass」
Google Glass開発責任者によるGoogle Glass機能概要と事例について - Jenny Murphy氏、Alain Vongsouvanh氏「Building Glass Services with the Google Mirror API」
Google Mirror APIを使ったGoogle Glass向けサービス開発について - Hyunyoung Song氏、P.Y. Laligand氏「Voiding Your Warranty: Hacking Glass」
Google Glassへのハッキング - Steve Lee氏、Isabelle Olsson氏、Timothy Jordan氏、Charles MendisFireside 「Chat with the Glass Team」
Google Glass開発者によるパネルディスカッションと聴講者からの質問受け付け
Google Glassでできること
Google Glassは、今までの以上に人間に近いデバイスで、利用してみることが理解に直結する。しかし、前述の通りGoogle I/O 2013開催時点ではGoogle I/O 2012の予約者しか手に入れることができない。そこで利用体験としてイメージ動画をご覧いただくのが良いだろう。全画面での視聴がお勧めだ。
Google Glassは右眼上部のモニターとツル部のタッチパネルを持つメガネ型デバイスだ。ツルをタップするか「Ok,Glass」と音声入力する、もしくは上に顔を上げ正面を向いたときにモニターがONになる。
Google Glassのモニターには時系列順(Timeline)にコンテンツ(Timeline Card)を表示できる。
Google Glass向けアプリ(Glassware)の事例
Google I/O 2013で公開されたGoogle Glass向けアプリ(Glassware)の事例いくつかある。
グーグルのサービスであるGoogle+やGmail、Google検索の他に、サードパーティのサービスとしてNew York TimesやPath、Facebook、Twitter、Evernote、Tumblr、CNN、ELLEが紹介された。またGoogle I/O 2013参加者向けのサービスとしてゲームアプリ「Ice Breaker」がある。
Google+やFacebook、Twitterなどのソーシャルネットワーク/SNSのGlasswareでは投稿閲覧や投稿への反応(「いいね!」やコメントなど)ができる。CNNやELLEなど閲覧がメインのGlasswareでは時間によって表示する内容をコントロールしたり、興味のあったTimeline Cardを記録して時間のあるときに閲覧するなど、Glasswareごとにさまざまに作り込まれている。
以下は、講演で紹介されたEvernoteの事例だ。
事前に自宅でEvernoteに買い物リストをメモしておき、店ではTimeline Cardに表示されたメモを見ながら買い物する。Google Glassを使うことで両手がふさがっていてもメモを閲覧できる。
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