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機械学習時代がやってくる――いいソフトウェアとマルウェアの違いは?セキュリティ業界、1440度(4)(2/2 ページ)

「エンジニアサポートCROSS 2014」にて、マルウェア検知が機械に可能なのかを考えてきました。

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CROSS(交流)を促すさまざまな仕掛け

 CROSSには、「機械学習CROSS」の他に「ゲームCROSS」「分散処理CROSS」、「データマイニングCROSS」「コードレビューCROSS」「スマフォ戦国時代」など、多様なプログラムが用意されており、会場の雰囲気から参加者の専門性や所属組織も同様に多岐にわたっていたように思います。こうしたエンジニア同士の交流を促す仕掛けとして目についたものを3つ紹介したいと思います。

参加票


CROSSの参加票

 受付では参加票と一緒に「R」「機械学習」「CloudStack」「Munin/Zabbix」などのテクノロジ名がプリントされたシールが配られました。

 参加者は、自分の氏名に加えてこれら興味のあるテクノロジのシールを自分の参加票に貼り付けたり、新年の抱負を書いたりしていました。これによりカジュアルトークが発生しやすい環境作りが行われていました。

グループランチ

 CROSSの公式サイトから参加登録を行う際に、「グループランチに参加する」というチェックを入れると、参加登録した人同士でランダムな4名がグルーピングされ、それぞれに通知されるというシステムが運用されていました。

 今回私もこれに参加し、同じ組の参加者と参加者が揃わず難民となっていた人たち計6名で雑談を交えながらランチを取りました。

アンカンファレンス

 当日のプログラムは、18時まではテーマを含めて予定が組まれていますが18時からの2時間については「アンカンファレンス」(un-conference)という形態で時間のみ確保されています。

 これは、会期中に「ネタがある」、「言いたいことがある」という参加者が自身でホワイトボードに付箋を使ってテーマを貼り付け、集客を行い、アドホックに発表を行う、というものです。18時以降は、大会スポンサーより飲み物、食べ物が提供されたため非常に楽しく賑やかな時間となりました。


アンカンファレンスの受付ボード

 今回、自分自身のパネル・ディスカッションはもちろん、CROSS自体を楽しむことができ、また色々な参加者と会話することで知らなかったテクノロジーや考え方を吸収することができました。普段はどうしても業界内での集まりが多いため、こうした自分と異なる領域に触れることの重要性を再確認する良い機会となりました。

村上純一

株式会社FFRI 執行役員事業推進本部長(兼新技術開発部長)

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)非常勤研究員。2006年からセキュリティ・キャンプ講師を担当。マルウェア解析、脆弱性分析などに関する研究開発に従事。BlackHat、RSA Conference、PacSec、AVARなど、国内外のセキュリティカンファレンスにおける研究発表多数。

FFRIは日本において世界トップレベルのセキュリティリサーチチームを作り、IT社会に貢献すべく2007年に設立。日々進化しているサイバー攻撃技術を独自の視点で分析し、日本国内で対策技術の研究開発に取り組んでいる。その研究内容は国際的なセキュリティカンファレンスで継続的に発表し、海外でも高い評価を受けており、これらの研究から得られた知見やノウハウを製品やサービスとして提供している。


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