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初心者がPHPプログラミングを始めるための基礎知識とXAMPPのインストールWeb業界で働くためのPHP入門(1)(2/2 ページ)

オープンソースのWeb開発向けスクリプト言語「PHP」の文法を一から学ぶための入門連載。初回は、PHPの概要や特徴を紹介し、環境構築や「Hello World!」までの手順などを解説します【PHP 7.1含め2017年の情報に合うように対応、XAMPP環境構築を追記】。

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Apacheを起動する

 インストールができたら、まずは動作確認です。Apacheを起動させてみましょう。

 Windows環境では、XAMPP Control PanelからApache欄の[Start]ボタンをクリックしてください。以下のようにApacheの背景色が緑色に変わっていれば、起動は成功しています。


図9 Apacheの起動成功(Windows環境)

 Mac環境では、[Manage Servers]タブから[Apache Web Server]を選択した状態で、[Start]ボタンをクリックしてください。以下のように、Apache左横のアイコンの文字が緑色に代わっていれば、起動は成功です。


図10 Apacheの起動成功(Mac環境)

 最後に、ブラウザで確認しておきましょう。ブラウザを起動し、「http://localhost/」にアクセスしてください。以下のような画面になっていれば起動しています。


図11 ブラウザからアクセスして起動を確認

注意!「localhostとは」

 URL「http://…/」の「…」の部分はサーバを指します。ここを参照してサーバを特定しますが、ここにIPアドレスを指定するのが一番サーバを特定しやすいです。ただ、IPアドレスでは覚えにくいなど何かと不都合がありるので、通常は「www.example.com」のような文字列を使用します。

 これら文字列とIPアドレスを対照できる仕組みがDNS(Domain Name System)です。その機能を持ったサーバ(DNSサーバ)がネットワーク上に存在します。それらDNSサーバを参照しながらIPアドレスを調べ、最終的にサーバの特定しています。

 今回は、このサーバを指す部分に「localhost」と記述しています。これは、ネットワーク上のサーバではなく、自分自身、つまり、ブラウザが起動したそのPCを指します。同一PC内で起動しているApacheなどのサーバソフトウェアへのアクセスを指します。


PHPを動かしてみよう

 Apacheの起動を確認できたら、いよいよPHPプログラムを動かしてみましょう。

.phpファイルを作成する

 まず、.phpファイルを作成します。

 XAMPPのインストールフォルダを開いてください。デフォルトでは、Windowsの場合は「C:\xampp」、Macの場合は「/Application/XAMPP」です。いずれの環境でも、その中に「htdocs」というフォルダがありますので、これを開きます。

 このフォルダが、Apacheのドキュメントルートです。ドキュメントルートとは、ネットワークからアクセス可能なフォルダのことです。ブラウザからアクセスしたいファイルは、全てドキュメントルート配下に配置します。

 今回は、ドキュメントルート直下に、本連載のサンプルファイルを格納するフォルダとして「phplesson」を作成し、さらにその下に「chap01」フォルダを作成してください。この中に、先ほど紹介したhello.php(リスト1)を保存します。

ブラウザで実行する

 以上の準備ができたら、ブラウザから以下のアドレスにアクセスしてください。

http://localhost/phplesson/chap01/hello.php

 以下のように表示されれば、PHPは正しく動作しています。


図12 初めてのPHPアプリの確認

 ここで、URLについて補足しておきましょう。先述の『注意!「localhostとは」』にあるように、「http://…/」の「…」はサーバを指しますが、具体的には、そのサーバ内のドキュメントルートを指します。ですので、それ以降のパスは、そのままドキュメントルート配下のフォルダ構造と重なります。


図13 URLとファイル階層の関係

 ここでは、hello.phpのフォルダ構造は「phplesson\chap01\hello.php」です。この階層構造のまま、「\」を「/」に変更すれば、それがそのままパスとなり、上記URLになります。MacやLinuxの場合はフォルダ構造そのものが「/」で区切るので、URLそのままです。

開発にテキストエディタは大切!

 .phpファイルの編集には、使い慣れたテキストエディタを使うのがよいでしょう。エディタ以上の機能を持った「IDE(統合開発環境)」と呼ばれるツールもありますが、ある程度PHPが使えるようになってから必要に応じて、でいいと思います。

 IDEがないと厳しい言語もありますが、PHPはIDEの助けがなくても開発や実行が容易ですし、当面の覚えることを増やさずに済みます。

 テキストエディタにもさまざまなものがありますが、ここではオープンソースで人気急上昇中のテキストエディタとして、「ATOM」を紹介しておきます。


図14 ATOMの編集画面

 Windows、Macいずれの環境にも対応しており、PHPやHTMLのシンタックスハイライト機能があります。「シンタックスハイライト」とは、命令などに色を付けて分かりやすく表示する機能です。さらに、「パッケージ」と呼ばれる機能拡張を導入することで、用途に応じて機能を拡張することもできます。

PHP公式のマニュアルも読もう

 PHP公式のマニュアルは日本語に翻訳されています。「PHP: PHP マニュアル - Manual」です。分からないときは、まずここを調べましょう。

 「言語リファレンス」の章は、文法の細部を確認したいときなどに有用です。「関数リファレンス」の章が、冒頭で述べた「語彙」に当たるものです。

 次回から、PHPの基本的な文法について解説していきます。

今回のサンプルコード

 今回のサンプルコードはこちらからダウンロードできます。

■更新履歴

【2014/3/7】初版公開(山口晴広,株式会社イメージズ・アンド・ワーズ)。

【2017/3/27】PHP 7.1含め2017年の情報に合うように対応し、XAMPP環境構築を追記しました(齊藤新三/山田祥寛(監修),WINGSプロジェクト)。


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