連載
人材市場の新たな潮流とは?:ヘッドハンター丸山の「いつか、あなたに逢いにいく」(7)(1/2 ページ)
欧米と日本の人材紹介には決定的な違いがある。違いの分かるビジネスパーソンになって、人材紹介の新たな潮流をキャリア設計に生かそうではないか。
日本の人材紹介市場の問題点
現在の日本における人材紹介市場は、「“今”転職したい人」と「“今”人材が欲しい会社」のマッチングが大量に行われている点に特徴があります。インターネットの発達によって膨大なデータが瞬時に流通するようになり、それが可能になったのです。
素早く簡単にマッチングができるのは良いのですが、大きな弊害ももたらしています。表面的な企業情報と候補者情報だけでマッチングを行うため、企業も候補者もお互いをよく知らないまま転職が成立し、結果としてうまくいかないケースが少なくないのです。
転職したい気持ちはそれほどないまま気軽に転職サイトに登録したところ、オファーメールが大量に送られてきたのでその気になって話を聞きに行き、誘われるまま大した考えもなく転職してみたら失敗だった……。そんな不幸な転職例が珍しくありません。
このような問題が起きる要因の一つに、日本の人材紹介市場ではエグゼクティブレベルとスタッフレベルの扱いが一緒にされている点があります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.