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可用性をさらに高めるクォーラム監視オプション「クラウド監視」――フェイルオーバークラスターの新機能(その2)vNextに備えよ! 次期Windows Serverのココに注目(31)(1/2 ページ)

Windows Server 2016のフェイルオーバークラスタリング機能では「クラウド監視」という新しいクォーラム構成オプションが追加されます。このクォーラム構成は、共有ストレージを使用していないクラスターや、地理的に離れたサイトにまたがるマルチサイトクラスターに適しています。

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クラスターの可用性をさらに高めるクォーラム監視

 Windows Serverのフェイルオーバークラスタリング機能は、Windows Serverを実行する複数のサーバー(ノード)で構成される高可用性システムです。クラスター上では一つ以上の役割(サービス)を、高い可用性で実行することができます。

 ノードに障害が発生した場合は、別の正常なノードに役割を自動的にフェイルオーバーして迅速に復旧します。メンテナンス作業は手動または自動(Windows Server 2012以降の「クラスター対応更新」を使用)で役割を移動しながら実行できるため、ダウンタイムなしでメンテナンスを完了できます。

 クラスターの各ノードは「クォーラム(Quorum)」投票(Vote)を持ちます。ノード間の通信障害などでクラスターが二つのグループに分割されてしまった場合、より多くの投票を持つグループがアクティブなノードとしてクラスターの実行を継続します。

 クラスターの外部にクォーラムを配置して監視するように構成すると、クラスターが同数のノードで分割されてしまった場合でも、外部のクォーラムが投票として計算されるため、クラスターの可用性がさらに高まります。

 Windows Server 2008 R2以前のクラスターでは、奇数ノードのクラスターの場合は外部のクォーラム監視を使用しない「ノードマジョリティ」構成、偶数ノードのクラスターの場合はクラスターディスクやファイル共有にクォーラム監視を配置する「ノードおよびディスクマジョリティ」または「ノードおよびファイル共有マジョリティ」構成を採用することが推奨されていました。

 Windows Server 2012以降では、ノードの奇数/偶数に関係なく、外部のクォーラム監視を構成することが推奨されています。その理由は、Windows Server 2012から導入された「動的クォーラム管理(Dynamic Quorum)」機能と、Windows Server 2012 R2から導入された「動的クォーラム監視(Dynamic Witness)」機能が、有効な投票数が常に奇数になるように自動調整してくれるからです。

 動的クォーラム管理は、外部のクォーラム監視を使用していない場合、または外部のクォーラム監視への接続が失われた場合にノードの投票を動的に調整して、有効な投票数が常に奇数になるように維持します。動的クォーラム監視は、現在の有効な投票数に基づいて、ディスク監視やファイル共有監視の投票のオン/オフを自動的に切り替えます。

 Windows Serverのクォーラム機能の詳細に関しては、以下のマイクロソフトのサイトも参考にしてください。

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