「HTTP」の仕組みをおさらいしよう(その2):リトライ! 触って学ぶTCP/IP(3)(2/3 ページ)
ネットワークの基礎を支えるTCP/IPを基本から学び直す本連載。第3回では、前回に引き続き、HTTP通信の仕組みをおさらいします。前回は「HTTPリクエスト」について学びましたので、今回はWebサーバーがクライアントに返送する「HTTPレスポンス」について解説します。
ヘッダーフィールドの構成とフィールド名
レスポンスに含まれるヘッダーフィールドは、リクエストと同様、図4のような形式をとります。
フィールド名は、先頭文字を大文字で書き、それ以外を小文字で書くのが一般的です。ただし、定義上は大文字小文字の区別はされないことになっていますので、全部を小文字で書いたり、大文字で書いたりしても間違いではありません。
ヘッダーフィールドは、リクエストとレスポンスの両方に登場しますが(第2回参照)、フィールド名の中には、リクエストだけで使われるものや、レスポンスだけで使われるもの、両方で使われるものがあります。
このフィールド名は非常に種類が多く、特定のケースで詳細な情報を示す場合にのみ使われるものなどもありますので、全てのヘッダーフィールドを今すぐ理解する必要はありません。
ここでは、今の時点で理解しておきたい、よく使われるヘッダーフィールドに絞って見てみましょう。リクエスト、レスポンスの両方のヘッダーフィールドを併せて解説します。
リクエストでよく使われるヘッダーフィールド
リクエストでよく使われるヘッダーフィールドを図5に示します。リクエストに含まれるヘッダーは、必然的に、ある要求について細かい条件を示すものが多くを占めます。このうち、「Host」ヘッダーについては、プロトコルビュワーの初期値リクエストに含まれているため、すでに皆さんも目にしているはずです。
その他にも、IDやパスワードを必要とする認証の制御や、ブラウザーに情報を保存するための「Cookie」に関わる処理、参照元URLの通知、ブラウザーの種類の通知などに関連するヘッダーフィールドがあります。
レスポンスでよく使われるヘッダーフィールド
図6はレスポンスでよく使われるヘッダーフィールドを示したものです。こちらは、リクエストに含まれるヘッダーフィールドとは違い、送り返した内容がどのようなものなのかを示すものや、通信の処理に関する情報を示すものなどが大半です。
リクエストと同様、レスポンスのヘッダーにも、認証の制御に関わるものや、Cookieの処理を行うものがあります。また、「Connection」などは、リクエストのヘッダーとしても、レスポンスのヘッダーとしてもよく使われます。
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