AWS/Azure上でTensorFlow、CNTKを――機械学習環境のマネージドサービスが登場:GPUインスタンスを活用、CPUのみでも利用可
クラスキャットが、機械学習環境のマネージドサービス「ClassCat Deep Learning Service v2」の提供を発表した。Amazon Web ServicesとMicrosoft Azureに対応する。
クラスキャットは2016年2月1日、機械学習環境のマネージドサービス「ClassCat Deep Learning Service v2」の提供を開始したことを発表した。Amazon Web Services(AWS)またはMicrosoft Azure(Azure)に対応する。
同サービスは、AWSやAzureが提供しているGPU対応の仮想サーバインスタンスを用いており、「Ubuntu Server 14.04 LTS」に、事前にGPU対応ドライバとアクセラレータをインストールしてある。これに加えて、米マイクロソフトリサーチがオープンソースライセンスで公開している深層学習ツールキット「CNTK(Computational Network Toolkit)」または、米グーグルが2015年11月にオープンソース化した深層学習フレームワーク「TensorFlow」を利用できる。深層学習は、多層構造の深層ニューラルネットワークモデルによる機械学習手法の一つ。
ClassCat Deep Learning Service v2を利用するにはGPUインスタンスの利用が望ましいが、導入ハードルを下げることを目的に、CPUのみの構成でも利用できるようにしてあるという。
この他、各種チュートリアルを含む日本語ドキュメントが用意されており、導入コンサルティングサービスのメニューも提供される。
なお、CNTKは多様なモデルを利用できることに加え、スケールさせやすくマルチGPUなどの利用が容易な点が特徴。TensorFlowは、データフローグラフとして表現できさえすれば処理できる柔軟性があり、同じコードがCPUとGPUの両方で動作する点が特徴。
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