LibertyベースのSUSE OpenStack Cloud 6がIBM z/VMにも対応:業務システムのクラウド移行を支援
ノベルは、クラウドシステム構築ソフトウェアの最新版「SUSE OpenStack Cloud 6」の提供を開始する。
ノベルは2016年3月8日、クラウドシステム構築ソフトウェアの最新版「SUSE OpenStack Cloud 6」の提供を開始すると発表した。2015年10月に提供が始まったOpenStackの最新版「Liberty」を基に開発されたもので、可用性を高めた他、今後のOpenStackの新バージョンへの無停止更新が可能になるという。また、アプリケーションコンテナ「Docker」に対応した。
SUSE OpenStack Cloud 6では、「Xen」「KVM」「Hyper-V」「VMware ESXi」といった各種仮想化ソフトウェアに加え、日本IBMのメインフレーム「IBM z Systems」の「IBM z/VM」にも対応した。また、ノベルによると、「従来のオンプレミス型のインフラと同等の可用性を備えた」としており、既存のレガシーアプリケーションやビジネスクリティカルアプリケーションをクラウドに移行できるという。
ファイル共有サービス「Manila」の機能を盛り込む
オープンソースの共有ファイルサービス「OpenStack Manila」にも対応した。ManilaはOpenStackに統合されており、スケーラビリティや管理機能を直接利用できる。
ノベルでは、この他、無停止アップグレード機能や、長期的なサポートの提供によって、ユーザーの保守コストを抑えるとしている。
ノベルでは「SUSE認定管理者-OpenStack(SCA-OpenStack)認定制度」も展開しており、「OpenStack Foundation認定管理者(COA)試験」およびSCA-OpenStack試験に対応する新たなトレーニングプログラムも提供する。
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