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ピボットテーブルの「デザインを工夫」して視認性と説得力を高める新社会人の必須知識 「Excel ピボットテーブル」超入門(6)(3/3 ページ)

Excelを通じて、「ピボットテーブル」の基礎を学び、データ分析を実践するまでを習得する本連載。今回は、ピボットテーブルの効果をより高める「デザイン」を工夫するテクニックを解説する。

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条件に合致した項目に「色」を付けて視認性を高める

 続いて、強調表示で視認性を高めてみよう。例えば、予算未達ならば赤、達成済みならば青などと色を変えて表示すると、進捗を判断しやすくなるだろう。ここでは例として、「目標とする売上75万円を達成した項目を強調表示する」方法を解説する。

 図11のセル「C5」にカーソルを合わせ、Excelメニューの「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「セルの強調表示ルール」→「指定の値より大きい」を選択する(図12)。

photo 図12 「条件付き書式」の設定メニューを開く

 表示される「指定の値より大きい」ダイアログボックスの「次の値より大きいセルを書式設定」欄に、「750000」と入力する(図13)。

photo 図13 「75万(円)より値が大きかったら、そのセルの書式をどう変えるか」の設定を行う

 セル「C5」の書式が変わり、その右に「書式オプション」のアイコンが表示される。このメニューより、「“商品名”と“日付”の“合計 / 金額”値が表示されている全てのセル」を選択する(図14)(図15)。この手順を踏むのは、「小計や総計の項目は書式ルールの適用対象外」にするためだ。

photo 図14 書式ルールの適用範囲を指定する。
photo 図15 設定した条件に合致する項目の背景と文字色が変化した

総計値のセルに「売上高バー」を配置する

 続いて、総計値の項目に「データバー」を配置するテクニックを紹介する。数値に応じた棒グラフをセル内に配置し、売上高の実力値や相対評価の視認性を高めるものだ。

 図1のリストデータを基に、商品別の月別売上高を集計したピボットテーブルを用意してほしい。列エリアに「日付」、行エリアに「商品名」、値エリアに「金額」を配置する(図16)。

photo 図16 商品別の月別売上高を集計したピボットテーブル

 配置対象のセルを範囲選択し(図17)、Excelメニュー「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「データバー」→「塗りつぶし(グラデーション)」→「赤のデータバー」を選ぶ(図18)(図19)。

photo 図17 「総計」のセルを範囲選択する
photo 図18 「条件付き書式」→「データバー」を選択する
photo 図19 数値に応じたデータバーが表示された

まとめと次回予告

 今回は、ピボットテーブルの「見た目」を工夫するテクニックを紹介した。印象としてのデザイン性はもちろんだが、特定の箇所に色の変化があったり、バーで示されていたりすれば、視認性がグッと高まる。普段のExcel作業でもぜひ応用して活用してほしい。

 次回は、図版でデータの視認性や説得力を高める「ピボットグラフ」を解説する予定だ。お楽しみに。

筆者紹介

薬師寺 国安(やくしじ くにやす) / 薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。

1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。

1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。

2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。

Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。


Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)

Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)

Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)

Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)


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