「ポケモンGO」に「リオオリンピック」、セキュリティ専門家はどう見たか:セキュリティのアレ(32)
セキュリティ専門家が時事ネタを語る本連載。第32回は、「ポケモンGO」や「リオデジャネイロオリンピック」など、2016年7、8月に注目を集めたイベントを、情報セキュリティの観点から見ていきます。
ビッグイベントに付いて回るセキュリティリスクとは
セキュリティ専門家が時事ネタなどを語る連載「セキュリティのアレ」。第32回は、2016年7、8月に注目を集めた出来事について扱います。解説するのは前回に引き続き、根岸征史氏と辻伸弘氏。本連載に関するご意見、ご感想はTwitterハッシュタグ「#セキュリティのアレ」までお送りください。
宮田 今回は、2016年7月、8月の時事ネタ編です。7月といえば、22日にリリースされた「ポケモンGO」が大きな話題になりました。ナイアンティックが開発したスマートフォンの位置情報とARを使ったゲームですね。実は私はチュートリアルまでしかプレイしていないのですが……。
根岸氏 私も、セキュリティの観点で興味があったので少し触ってはみたのですが、今はほとんどプレイしていません。
辻氏 僕はめちゃくちゃやってますね。レベル26です。最初のポケモンをつかまえた直後に課金アイテムを購入しました。本気です。
根岸氏 ポケモンGOをゲームとして見ると、セキュリティとは関係ないように思われるかもしれませんが、実は無関係ではありません。私が一番驚いたのは、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)や警察関連から注意喚起が発せられたことですね。言い方は悪いかもしれませんが、1つのゲームに対してこれだけの対応が行われたことには驚きました。
それから、米国でリリースされてから日本で公開されるまでの間に、ポケモンGOの“偽アプリ”が横行したことも印象に残っています。トレンドマイクロの調査によれば、そこまで悪質なものは多くなかったようですが。
辻氏 アプリに限らず、大きなイベントや災害などが起こると、必ずそれに便乗して金銭を得ようとする人たちが出てきますね。
人気ゲームの話題から始まった時事ネタ編。本編ではポケモンGOやリオデジャネイロオリンピックなどのイベントを、プライバシーの問題やアノニマスによる攻撃など、サイバーセキュリティの側面から考察していきます。ぜひご覧ください。
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