第1回:Xamarinでアプリを作ろう:特集:Visual StudioとXamarinで始めるiOS/Android/UWPアプリ開発(2/5 ページ)
Visual StudioとXamarinでクロスプラットフォーム開発を始めよう! 今回はXamarinの概要について見た後、Hello Worldプログラムを作成する。
2. Xamarin VSをインストールしよう
Xamarin VSがどんなものかを知るには、実際に触ってみるのが一番だ。早速、Xamarin VSをインストールしてみよう*7。
*7 Xamarin Studio for Macのインストール手順については、千代田まどか氏のブログ記事「Mac で Xamarin 使ってみた!インストール〜実行まで【完全無料】[Getting Started Xamarin on Mac]」を参照してほしい。
必要な環境
Xamarin VSで開発するのに必要な環境は、ざっくりいえばWindows 10とMacだ。WindowsのCドライブには、空き容量がたっぷりと必要である(フルに入れるには50GBほど)。その他にテスト用の実機もあるとよい。
Macは、iOS用アプリを開発する際に必要である。ビルドするために、また、iOSエミュレータを実行するために、Macの実機が必要とされる(ビルド操作/iOSエミュレータ操作は、Windows側のXamarin VSから行う)。Android用アプリとWindows用アプリを開発するだけなら、Macは必要ない。
Windowsは、8.1/7 SP1であってもXamarin VSをインストールできるようだ。ただし、Windows 8.1ではUWPアプリを開発できない。Windows 7 SP1では、さらにWindowsストアアプリの開発もできない。Windows 10ならば全ての開発ができる(端末エミュレータの実行には、Hyper-Vを利用可能な64bit版のWindows 10が必要だ)。
インストール
Visual Studio 2013/2015をインストールするときに「カスタム」を選び、Xamarin VSにチェックを付ければよい。
ここでは、Visual Studio 2015 Communityエディションで説明しよう。
新規インストールの場合は、「Visual Studio Community」のページで[Community 2015のダウンロード]ボタンをクリックすると、インストーラーが起動する。インストーラーの[インストールする場所を選択してください]という画面で、[次へ]ボタンをクリックする前に、[カスタム]ラジオボタンをオンにする。そうしてから[次へ]ボタンをクリックすると、[機能の選択]画面が現れる(次の画像)。
既にVisual Studio 2015がインストールしてある場合は、コントロールパネルの[プログラムのアンインストール]でインストールしてあるVisual Studioを右クリックし[変更]を選ぶと、インストーラーが立ち上がる。インストーラーで[変更]ボタンをクリックすると、[機能の選択]画面が現れる(次の画像)。
[機能の選択]画面で[クロスプラットフォーム モバイル開発]の下の[C#/.NET (Xamarin)]にチェックを入れてインストール処理を進めれば、Xamarin VSがインストールされる。なお、UWPアプリも開発したい場合には、[機能の選択]画面で[ユニバーサル Windows アプリ開発ツール]にもチェックを入れておく。
あとはインストーラーの指示に従って作業を進めていけば、インストールが完了する*8。
Visual Studio 2015 Communityエディションのインストーラーの[機能の選択]画面
Xamarin VSをインストールするには、[C#/.NET (Xamarin)]にチェックを入れる。それだけではUWPアプリ開発はできないので、必要ならば[ユニバーサル Windows アプリ開発ツール]にもチェックを入れておく。
この画像にはインストール容量が3GBと表示されているが、これは筆者の環境には既にVisual Studio 2015がインストールされているからだ。新規インストールの場合は、Xamarin VSとUWP開発ツール(エミュレータも含む)をフルに入れると、Cドライブを50GBほど消費する。
*8 詳細なインストール手順が、マイクロソフトのエバンジェリスト戸倉彩氏のブログ記事「【Xamarin】Visual Studio 2015とXamarinのセットアップ方法 (全般)」に掲載されている。
Xamarin VSのアップデート
インストールが終わったら、Xamarin VSを最新に更新しておこう。本稿執筆時点では、手動で更新しなければならないのだ(本来は、更新通知のポップアップをクリックするだけで更新が実行されるはずである)。
Visual Studioを起動し、メニューバーから[ツール]−[オプション]を選ぶと、[オプション]ダイアログが現れる(次の画像)。ダイアログの左側で[Xamarin]−[Other]を選び、右上の[Check Now]リンクをクリックする。すると、Xamarin VSの更新プログラムがある場合には、ダウンロード/インストールするダイアログが現れるので、あとは指示に従って更新プログラムをインストールする。なお、更新のインストーラーが立ち上がった時点で(インストール処理を始める前に)、Visual Studioを終了しておこう。
Visual Studio 2015 Communityエディションのインストーラーの[オプション]ダイアログ
Xamarin VSの更新プログラムを確認するには、ここで右上の[Check Now]リンクをクリックする(本稿執筆時点)。
Xamarin VSの環境を最新になったので、実際のアプリ作成に取り掛かる準備は完了だ。
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