クロスプラットフォーム対応のネイティブアプリ開発環境「RAD Studio」がアップデート 「10.1 Berlin Update 2」を公開:Windows 10向け機能を拡充
エンバカデロ・テクノロジーズが、統合開発環境「RAD Studio 10.1 Berlin Update 2 - Anniversary Edition」をリリース。Windowsストア対応アプリケーションの開発に向けた新機能を追加した他、C++コンパイラを改善した。
エンバカデロ・テクノロジーズは2016年11月17日、統合開発環境「RAD Studio」のアップデート版「RAD Studio 10.1 Berlin Update 2 - Anniversary Edition(以下、10.1 Berlin)」をリリースした。
RAD Studioは、Windows、Mac、モバイル(iOSとAndroid)向けのクロスプラットフォーム対応統合開発環境。Delphi(Object Pascal)またはC++による、RAD(Rapid Application Development)開発が可能。単一のソースコードで、複数のプラットフォームに対応したアプリケーションを構築できる。データベースアプリケーションの開発機能やモデリングツールなどの有無によって、「Professional」「Enterprise」「Architect」の3つのエディションが用意されている。
10.1 Berlinでは、Windows 10に対応するWindowsストアアプリの開発に向けた新機能を追加した他、C++コンパイラを改善した。
Windows 10向けには、Windowsストアに配置するためのAppXファイルをRAD Studio上で作成できる機能を新たに追加。本機能によって、従来より容易に既存のWindowsデスクトップアプリケーションをWindowsストア対応アプリとして公開できるようになる。
この他、2つの新たなVCL(Visual Component Library)コントロール、「TCalendarView」と「TCalendarPicker」も追加した。それぞれカレンダーを表示するコントロールと、日付選択用のドロップダウンコントロールである。いずれも、Windowsランタイム(WinRT)のコントロールを模したものである。Windows 10に対応した3つの新たなスタイルも追加される。新コントロールに限らず、アプリケーション全体の見た目や操作感を容易に変えられる機能も備える。
さらに、「Quick Edit」と呼ばれる機能を統合開発環境に追加した。Quick Editは、VCLの共通アクションを実装する際の支援機能。全てのコントロールに対して、Quick Editペインで名前やキャプション、配置、レイアウト、色を変更できる。
価格は、1年間のアップデートサブスクリプション付きProfessionalエディションで31万2000円(税別)から。現在アップデートサブスクリプション契約中のユーザーは無償でアップデート可能。なお、2016年12月20日まで、10〜20%引きの特別価格で販売するキャンペーンも行われる。
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