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Stack Overflow、社内の情報を自動集約する「Stack Internal」発表 MCP連携にも対応「Confluence」や「Microsoft Teams」に散らばる情報を自動集約

Stack Overflowは、企業向けナレッジプラットフォーム「Stack Internal」を発表した。AIと人による協働により、信頼性の高いナレッジの蓄積を支援するという。

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 Stack Overflowは2025年11月18日(米国時間)、企業向けナレッジプラットフォーム「Stack Internal」を発表した。

 Stack Internalは同社の企業向け製品「Stack Overflow for Teams」を刷新し、企業内の情報共有やナレッジ管理を支援するプラットフォームだ。AI(人工知能)による自動化と人間による検証プロセスを組み合わせることで、社内に散在する情報を効率的に集約するという。

「Confluence」や「Microsoft Teams」に散らばる情報を自動集約

 開発現場ではさまざまなAIやツールが使い分けられており、現代の開発者は、ツールの乱立に伴う認知負荷の増大、AIの信頼性の課題に直面している。

 同社の年次調査「2025 Stack Overflow Developer Survey」によると、開発者の46%が「AI出力を信頼していない」と回答している。

 Stack Internalに搭載された新機能「Knowledge Ingestion」は、社内に散在する情報を自動集約する。開発者が日常的に利用する「Microsoft Teams」や「Confluence」など複数のツールから、AIが価値の高い情報を抽出して自動で構造化する。集約された情報については、人間によるレビューと組み合わせて信頼できるナレッジのみをプラットフォームに保存する仕組みだ。

Stack Internalにおける情報集約のイメージ(Stack Overflowの公式サイトより)
Stack Internalにおける情報集約のイメージ(Stack Overflowの公式サイトより)

 これにより、Stack Internalは開発者が組織内の検証済みで集約された専門知識にアクセスするためのプラットフォームとして機能するという。

MCP対応で、CopilotやChatGPTが社内のナレッジにアクセスできる

 Stack Internalは「Model Context Protocol」(MCP)にも対応する。「GitHub Copilot」「ChatGPT」「Cursor」といった外部のAI開発ツールが、Stack Internal内に蓄積された検証済みの社内ナレッジに安全にアクセスできるという。

 「AIエージェントは社内固有のコンテキスト(文脈)を理解した上で回答できるようになり、ハルシネーション(幻覚)の低減と精度の向上が期待できる。情報の流れは双方向で、AIエージェントが生成した知見を社内ナレッジに書き戻すこともできる」(Stack Overflow)

「Microsoft 365 Copilot」との連携を強化

 Microsoft環境との連携も強化された。「Stack Internal MCP Server」を使用することで、「Copilot Studio」上の「Microsoft 365 Copilot」と接続できる。

 ユーザーは「Microsoft Word」「Microsoft Excel」などのMicrosoft Officeアプリ内から、Copilotを通じてStack Internalにある社内のQ&Aを検索したり、新しい質問を作成したりできる。

 「認証には『OAuth 2.0』を採用し、扱うデータは全て企業内のStack Internal環境に保存される仕組みだ。セキュリティとコンプライアンス(法令順守)に配慮している」と、Stack Overflowは述べている。

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