マイクロソフト、Azure Container ServiceにマルチコンテナLinuxアプリのCI/CD機能を実装:Visual Studio Codeなどを使って運用可能
マイクロソフトが「Azure Container Service」へマルチコンテナLinuxアプリケーションのCI/CD機能のプレビュー版を実装。「Visual Studio」や「Visual Studio Team Services」、オープンソースの「Visual Studio Code」で利用できるようにした。
米マイクロソフトは2016年11月17日(米国時間)、「Azure Container Service(Azureコンテナーサービス)」にマルチコンテナLinuxアプリケーションのCI(Continuous Integration:継続的インテグレーション)/CD(Continuous Delivery:継続的デリバリー)機能のプレビュー版を実装したと発表。「Visual Studio」「Visual Studio Team Services」、オープンソースの「Visual Studio Code」で利用できるようにした。
マイクロソフトはこの新機能について、「こうした機能はマイクロソフトがコンテナエコシステムに継続的に投資し、注力してきた成果の1つだ。“オープンソースオーケストレーション技術の選択肢(DC/OS、Docker Swarm、Kubernetes)を用意し、パブリッククラウドコンテナオーケストレーションサービスを提供する”というマイクロソフトの戦略を際立たせるものだ」と述べた。併せて、CI/CDツールのサポートは、同社の戦略の強化にもつながり、企業によるクラウドでのコンテナ導入を容易にするとしている。
CI/CD機能の主な使い方 1:Visual Studio Team Servicesで、Azure Container Serviceへの継続的パイプラインを作成する
Java、C#、PHPなどの言語と「Eclipse」「Visual Studio」「IntelliJ」などの統合開発環境(IDE)で一般的なDocker資産を使ってアプリケーションを作成できる。ユーザーは、Azure Command Line Interface(CLI)でのシンプルなコマンドを実行すれば、ソースリポジトリとターゲットとなるAzure Container Serviceを接続し、マルチコンテナDockerアプリケーションにおけるコンテナ化されたビルドとデプロイパイプラインをセットアップできる。
セットアップ後、ソースコードがGitHub上のリポジトリにプッシュされると同時に、それをトリガーにしてVisual Studio Team Servicesがコンテナイメージのビルドとタグ付けを行い、単体テストを実行し、Azure Container Registryにプッシュすることで、ダウンタイムなしでAzure Container Serviceへデプロイすることができる。プレビュー版では、DC/OSにデプロイするパイプラインの作成もサポートする。
なお、Azure CLIだけでなく、Azure Portal(ACSブレード内)やVisual Studioでも、同様にCI/CDをセットアップできる。
CI/CD機能の主な使い方 2:Azure Container Registryを使ってイメージを保存
コンテナをホストするためのプライベートレジストリである「Azure Container Registry」を使って、あらゆる種類のコンテナデプロイ用にDockerフォーマットイメージを保存できる。
Azure Container Registryは、Azure Container ServiceでホストされるDocker Swarm、DC/OS、Kubernetesといったオーケストレータと円滑に連携する。コンテナイメージは、ビルド後にCI/CDツールによってAzure Container Registryにプッシュされる。その後、CI/CDツールはAzure Container Registryからイメージをプルし、ACSクラスタにデプロイする。
CI/CD機能の主な使い方 3:イメージを各リリース環境に簡単にプロモート
CI/CDツールはイミュータブル(不変な)サービスの原理をサポートする。これは、イメージを開発環境からテスト、本番運用といったリリース環境へと簡単/迅速に昇格(プロモート)できることを意味する。そのたびにコンテナイメージをビルドし直す必要がないことがポイントとなる。
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