国内コンバージドシステム市場、2020年までに約800億円市場に IDCが予測:2016年は約479億円規模、2020年までに年間平均13.8%で成長
IDCジャパンが2020年までの国内コンバージドシステム市場予測を発表。2015〜2020年の年間平均成長率は13.8%で、2020年の市場規模は804億6200万円まで伸びる見込み。
IDCジャパンは2016年12月6日、2020年までの国内コンバージドシステム市場予測を発表した。
2016年の国内コンバージドシステム市場規模は479億9000万円と予測。また、2015〜2020年のCAGR(Compound Annual Growth Rate:年間平均成長率)は13.8%とし、2020年は804億6200万円規模まで拡大すると予測される。
コンバージドシステム市場をサブマーケットで細分化した、インテグレーテッドプラットフォーム/インテグレーテッドインフラストラクチャ/ハイパーコンバージドシステム分野における2016年の前年比成長率は、インテグレーテッドプラットフォームが26.8%増、インテグレーテッドインフラストラクチャが18.1%減、ハイパーコンバージドシステムが128.1%増。特にハイパーコンバージドシステム分野の成長が目立った。ハイパーコンバージドシステムが国内コンバージドシステム市場に占める割合は、2015年の9.4%から、2020年には35.9%まで上昇すると見られている。
ハイパーコンバージドシステムは、他のコンバージドシステムが備える「導入容易性」や「導入工程の短縮」「システムの安定稼働」「ワンストップサービス」に加え、「スモールスタート」や「柔軟性/拡張性」などの利点も併せ持つ。そのため、導入規模の小さい企業や事業拠点、競争環境の変化が大きい業種/業態で採用が進むとIDCは予測する。
それに対して、インテグレーテッドインフラストラクチャは採用機会が減少している。これは、パブリッククラウドにはインテグレーテッドインフラストラクチャが採用される機会が少なく、汎用的なx86サーバをスケールアウトして構築することが多いからだとIDCジャパンは説明。しかも、これまでIDCジャパンが想定していたよりも、オンプレミスや企業向けのプライベートクラウドの潜在需要を、パブリッククラウドサービスが代替するといった動きが加速しているという。
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