「データウェアハウス」「OLAP」「データマート」を理解する:「データベーススペシャリスト試験」戦略的学習のススメ(28)(1/2 ページ)
あの“津崎さん”も保有する難関資格「データベーススペシャリスト」。本企画では、データベーススペシャリスト試験 午前/午後試験対策のための「基礎知識」を抜粋してお届けします。今回は「データウェアハウス」「OLAP」「データマート」の基礎を解説します。
書籍の中から有用な技術情報をピックアップして紹介する本シリーズ。今回は、秀和システム発行の書籍ポケットスタディ データベーススペシャリスト [第2版](2015年12月22日発行)』からの抜粋です。
ご注意:本稿は、著者及び出版社の許可を得て、そのまま転載したものです。このため用字用語の統一ルールなどは@ITのそれとは一致しません。あらかじめご了承ください。
※編集部注:前回記事「データベースのパフォーマンス設計を行う」はこちら
データウェアハウス
出題頻度 午前II:●-- 午後I:●●- 午後II:●●-
●--:過去14年間での過去問出題数が1〜9回
●●-:過去14年間での過去問出題数が10〜19回
●●●:過去14年間での過去問出題数が20回以上
Key Word
●データウェアハウス、ファクトテーブル、スタースキーマ構造、スライシング、ダイシング、ドリルダウン、ロールアップ、データマート
データウェアハウスとは
データウェアハウスとは業務データを長期的に蓄積し管理したものの事です。基幹系システムとは別に構築され、経営的意思決定のための分析(BI:Business Intelligence)やデータマイニング等に利用されます。
多次元データベース
データウェアハウスに用いられる、データ分析に特化したデータベースを多次元データベースと呼び、複数の属性(次元)を次々に切り替えてデータを検索・集計することができます。多次元データベースは、データ自体を蓄積するファクトテーブルと、分析軸を設定する次元テーブルで構成され、この構造をスタースキーマ構造と呼びます。
演習27-1
顧客、商品、注文、販売店という四つのテーブルをスタースキーマでモデル化した場合、ファクトテーブルとなるものはどれか。
ア 顧客(顧客コード、氏名、電話番号、住所)
イ 商品(商品コード、商品名称、単価)
ウ 注文(販売店コード、顧客コード、商品コード、注文年月日、数量)
エ 販売店(販売店コード、販売店名称、代表者氏名)
(H20春DB午前問13)
解答 演習27-1 ウ
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OLAP
エンドユーザが直接データウェアハウスを自由に検索し、問題発見・解決するための、分析を主とした利用形態をOLAP(Online Analytical Processing)と呼びます。具体的な解析手法として、次の例がよく出題されます。
<1>スライシング
ファクトテーブルをある断面で切り取り、二次元の表にする操作をスライシングと呼びます。
<2>ダイシング
ファクトテーブルについて、縦軸と横軸を自由に指定することで、サイコロを転がすように、観点を切替える操作をダイシングと呼びます。
<3>ドリルダウン
ファクトテーブルについて、参照するデータを詳細化する操作をドリルダウン、逆に集計化されたデータを見ていく操作をロールアップと呼びます。
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