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Windows Updateへの愚痴――Patch Tuesday、恐怖のトラブル集山市良のうぃんどうず日記(特別編:87)(1/3 ページ)

2017年2月の「Patch Tuesday」のWindows Updateはマイクロソフト側の問題でスキップされましたが、3月は予定通りに行われました。皆さんのコンピュータは無事に、そして、すんなり更新できたでしょうか。

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Windows Updateが失敗していないか、要確認!

 最近は、Windowsのトラブル原因のトップであり、1カ月のインターネット通信料の大部分を占めているのは「Windows Update」なのではないかと思うようになってきました。それだけ、Windows Updateは毎月のように何らかの事件を引き起こしてくれます。

 個人の場合は、Windows Updateのトラブルに遭遇したことのない、幸運な人も多いかもしれません。あるいは、延々と続く「更新失敗」に気が付いていないだけかもしれません。Windows Updateがうまくいっていない場合、脆弱(ぜいじゃく)性が放置されることが不安で、何とか成功させたいと焦るでしょう。PCが複数台、それも複数のWindowsのバージョンがあると、いろいろなことが起こります。そのような環境を管理しているIT部門の担当者にとっては、毎月の「Patch Tuesday」(第二火曜日、日本ではその翌日)に恐怖さえ感じているかもしれません。

 Windows 10ではPatch Tuesdayはもちろん、Patch Tuesdayを待たずに、随時、重要な更新プログラム(累積的な更新プログラムやAdobe Flashの更新、ドライバの更新)が配布されることがあります。2017年2月のPatch Tuesdayは、マイクロソフト側の問題で更新プログラムの配布が中止(大部分が3月に延期)されたため、IT管理者の多くは、Windows Updateのトラブル対応から久々に解放されたに違いありません。

 2カ月ぶりとなった3月のPatch Tuesdayですが、皆さんのコンピュータは、無事に、そして、すんなりと更新できたでしょうか(画面1)。筆者は、Windows 10の物理コンピュータと、物理/仮想の複数の検証環境で、Patch Tuesdayの3月15日、さまざまな挙動とトラブルに遭遇しました。もし、3月の更新がうまくいかずに悩んでいる人がいたら、参考になるかもしれません。

画面1
画面1 Windows 10 Anniversary UpdateとWindows Server 2016が最新の状態に更新されていれば、OSビルド番号(.リビジョン番号)は「14393.953」になる。最新に更新されると、Creators Updateのお知らせが表示された

 今回、筆者は2017年1月または2016年12月までの重要な更新プログラムを全てインストールしてある以下の環境をWindows Updateを使用して更新しました。


●筆者の検証環境
OS 環境詳細
Windows Server 2016(Desktop Experience)日本語版 物理サーバ、Hyper-V仮想マシン、Azure仮想マシン
Nano Server英語版 Hyper-V仮想マシン
Windows Server 2012 R2(GUI使用サーバ)日本語版 物理サーバ、Hyper-V仮想マシン
Windows 10 Anniversary Update(バージョン1607)日本語版 物理コンピュータ、Windows To Goワークスペース、Hyper-V仮想マシン
Windows 10 November Update(バージョン1511)日本語版 Hyper-V仮想マシン
Windows 8.1日本語版 物理コンピュータ、Hyper-V仮想マシン
Windows 7 SP1日本語版 物理コンピュータ、Hyper-V仮想マシン
Windows Vista SP2日本語版 Hyper-V仮想マシン

 筆者の環境では、Windows Server 2016のNano Server、Windows 10 November Update、Windows Server 2012 R2、Windows 8.1、Windows 7 Service Pack(SP)1については、問題なく短時間で完了しました。問題が発生したのは、Windows Server 2016とWindows 10 Anniversary Updateの一部、そしてWindows Vista SP2でした。

 Windows 10およびWindows Server 2016については、すんなり完了したものもあれば、なかなかダウンロードとインストールが進まないものもありました。一部のコンピュータでは、Windows 10 Anniversary Update、Windows Server 2016向けの更新プログラム「KB4013429(ビルド.リビジョン番号「14393.953」の更新)」だけが失敗し、再起動後に再実行して完了したものもありましたが、手動でダウンロードしてインストールしなければ成功しなかったものもありました。

 なかなかダウンロードが進まず、途中で再起動することで解消したものもありました(筆者の我慢が足りないだけかもしれません)。同じHyper-V仮想マシン環境でも、さまざまな挙動を示すのは、何とも奇妙に見えました(インストールされているアプリやコンポーネントに違いはありますが)。

 筆者は、Windows Updateを手動で実行して、確実にインストールされたことを確認するようにしています。もし、自動更新に全てを任せているのなら、定期的に更新の履歴をチェックして、更新に失敗していないかどうかを確認してください(画面2)。失敗した更新は、「Microsoft Updateカタログ」からダウンロードして手動でインストールすることで、成功する場合があります。

画面2
画面2 更新の履歴をチェックし、失敗を繰り返しているようなら、Windows Updateを手動で実行するか、Microsoft Updateカタログから問題の更新プログラムをダウンロードして、手動でインストールする

 例えば、今回、一部のコンピュータでインストールに失敗した更新プログラム「KB4013429」は、累積的な更新プログラム(過去の累積的な更新プログラムの内容を含む)ですが、Microsoft Updateカタログでは、1GBを超える「累積的な更新プログラム(KB4013429)」と、前回の累積的な更新プログラムとの差分のみを含む、数百MBの「差分更新プログラム(KB4013429)」の2種類がダウンロード提供されていました(このような提供方法は今回からかもしれません)。まず、「差分更新プログラム(KB4013429)」をダウンロードしてインストールを試し、失敗するようなら「累積的な更新プログラム(KB4013429)」をダウンロードして試してみるとよいでしょう。

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