SPA実行準備編──本番環境で流れるSQLを丸ごと取り出して「STS」を作成する:【12c対応】とにかく苦労しない「RAT」簡単攻略テクニック(3)(3/3 ページ)
とにかく大変なデータベースバージョンアップ時の「SQLテスト」。本連載では、この課題を解決するOracle Databaseのオプション機能である「Oracle Real Application Testing(RAT)」と、その一機能である「SQL Performance Analyzer(SPA)」の攻略方法を紹介していきます。今回はSPAの準備段階で重要なステップとなる「SQLチューニング・セットを作成してテスト環境へ持っていく」までの手順を解説します。
STEP 3:STSのエクスポートとインポート
続いて、作成したSTSをSPA実行環境へインポートする作業を行います。STSはダンプファイルとしてデータベースから出力でき、SPA実行環境へも簡単に転送できます。以下の動画をご覧ください(動画2)。
ここでは、エクスポートとインポートで一時的に使用する表領域を指定しています。これはSYSAUX表領域内にあるSTSのデータを、一時的に出力するステージング表の表領域となります(図7)。
SYSAUX表領域内のSTSは「パック」と呼ばれる処理でステージング表に出力され、その表がExportコマンドでダンプファイル形式に出力されます。インポート時はエクスポートとは逆に、ステージング表を経由してSYSAUX内に格納される流れです。
もちろんコマンドラインでの操作も可能です。この場合は、パック/アンパックなどの処理がプロシージャ(DBMS_SQLTUNE.PACK_STGTAB_SQLSETなど)として用意されているので、図7と同じ流れで1つ1つ実行していきます。
これでSPAを実行する準備が整いました。次回は実際に「SPAを実行」してSQLテストを行っていきましょう。
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