日次の再起動ルーティンで急にSQL Serverが起動しなくなった(起動トラブル):SQL Serverトラブルシューティング(57)(2/2 ページ)
本連載は、「Microsoft SQL Server」で発生するトラブルを「どんな方法で」「どのように」解決していくか、正しい対処のためのノウハウを紹介します。今回は、「日時の再起動ルーティンで、ある日急にSQL Serverのサービスが起動しなくなった場合のトラブル例」を解説します。
解決方法
今回は、SQL Serverのインストール環境が何らかの理由で一部が破壊されしまったことが原因でした。
この復旧にはSQL Serverの再インストールが必要です。具体的には、インストーラーを使ってまず現環境をアンインストールしてから、再インストールを行います。
再インストールすることで失われるのは、主にWindowsのレジストリに格納される情報です。例えば、構成マネージャから起動オプションとして指定したものや、起動アカウントの情報、通信プロトコルの変更内容などです。これらはアンインストール前に忘れずに書き留めておきましょう。
なお、実行プログラムの一部が失われた主因や背景は今もって分かっていません。筆者の10年以上の経験の中でも遭遇頻度が低いトラブルではありますが、「重要度が低いから」「いつもと同じだから」といったちょっとした慢心がトラブル対策を難しくすると痛感したトラブル例でした。
筆者紹介
内ヶ島 暢之(うちがしま のぶゆき)
ユニアデックス株式会社 NUL System Services Corporation所属。Microsoft MVP Data Platform(2011〜)。OracleやSQL Serverなど商用データベースの重大障害や大型案件の設計構築、プリセールス、社内外の教育、新技術評価を担当。2016年IoTビジネス開発の担当を経て、2016年現在は米国シリコンバレーにて駐在員として活動中。目標は生きて日本に帰ること。
椎名 武史(しいな たけし)
ユニアデックス株式会社所属。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。
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