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RPA市場が急伸、2020年には80億円市場に――ITR調査
アイ・ティ・アール(ITR)の調査によると、2016年度のRPA市場は前年度比4倍増の急成長。今後も継続的な伸びが見込まれ、2018年は2016年度の5倍強、2021年度には同10倍強になると予測する。
アイ・ティ・アール(ITR)は10月5日、2016年度の国内RPA市場の規模推移と予測をまとめた調査レポートを発表した。
調査によると、2016年度のRPA製品の売上金額は、前年度比4倍増の8億円と急速な伸びを示しており、2017年度も同2.5倍増の成長が見込まれている。
2018年度には2016年度の5倍強となる44億円、2021年度には同10倍強となる82億円と、今後も継続的な成長が見込まれ、ITRでは2016〜2021年度の年平均成長率(CAGR)は59.3%になると予測している。
RPAは、従来、人間が対応してきたコンピュータ操作をソフトウェアに代行させ、業務の自動化を支援する仕組み。繰り返し作業の多い定型業務の高速化や、人為ミスの削減、人手不足の解消などの効果が期待されており、金融や保険業など、一部の業種で採用が進んきた。
ITRによると、労働人口の減少や働き方改革に対する関心の高まりから、多様な業種での導入が検討されるようになり、特に2017年度に入ってからは、製品の選択肢が拡大したことで、試験導入に踏み切る企業が急増しているという。
同レポートは、AIおよびRPA市場の5分野(AIプラットフォーム、RPA、音声認識、画像認識、chatbotなどの対話型システム)を対象に、国内ベンダー40社への調査結果をまとめている。
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