NOLOCKテーブルヒントを付与しているのにロック待ちが発生した(処理遅延トラブル):SQL Serverトラブルシューティング(63)(2/2 ページ)
本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で発生するトラブルについて、「なぜ起こったか」の理由とともに具体的な対処方法を紹介していきます。今回は「NOLOCKテーブルヒントを付与しているのにロック待ちが発生した」場合の解決方法を解説します。
解決方法
ロック元のオブジェクトやセッションが確認できれば、解決方法はトラブル39と変わりません。
ロック元の処理が通常処理である場合は、ロックが開放されるまで待ちます。もしロック元の処理自体も処理遅延していたのであれば、今度はロック元の処理に対して処理遅延の原因を追求します。ロック元の処理よりも、ロック待ちになっている処理を早急に実施する必要がある場合は、ロック元の処理を強制的に終了できます。
「NOLOCKテーブルヒントを付与しているのにロック待ちが発生した」場合の解決方法
- dm_exec_requestsで処理が中断している原因を確認する
- dm_tran_locksでロック状況を確認する
- dm_exec_connectionsなどでロック元の情報を確認し、必要に応じて調査や強制終了を実施する
筆者紹介
内ヶ島 暢之(うちがしま のぶゆき)
ユニアデックス株式会社 NUL System Services Corporation所属。Microsoft MVP for Data Platform(2011〜)。OracleやSQL Serverなど商用データベースの重大障害や大型案件の設計構築、プリセールス、社内外の教育、新技術評価を担当。2016年IoTビジネス開発の担当を経て、現在は米国シリコンバレーにて駐在員として活動中。目標は生きて日本に帰ること。
椎名 武史(しいな たけし)
ユニアデックス株式会社所属。Microsoft MVP for Data Platform(2017〜)。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。
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