FAQを学習したAIエージェントが問い合わせに即回答――オウケイウェイヴ、「OKBIZ. for AI Agent」を発売
オウケイウェイヴは、独自のAI技術とQ&Aサイト「OKWAVE」のQ&Aデータを組み合わせたサポート向けAIエージェントサービス「OKBIZ. for AI Agent」を発売した。導入企業独自のFAQデータを追加学習させることで、利用シーンに応じた最適化も可能だという。
オウケイウェイヴは2018年8月27日、顧客からの問い合わせに自動応答するクラウド型のAI(人工知能)エージェントサービス「OKBIZ. for AI Agent」を発売した。
OKBIZ. for AI Agentは、自社開発のAI「KONAN」を活用し、サポートに特化したAIエージェントを提供するソリューション。同社が運営するQ&Aサイト「OKWAVE」に蓄積された3600万件以上のさまざまなジャンルに及ぶQ&Aデータを言語データ(コーパス)として学習済みで、一般的な単語の関連性や多様な言い回しを知識化して保持する。
そのため、導入企業側でのコーパス作成(言語データの構築)作業は必要なく、AIの専門知識がなくても手軽にAIエージェントを導入できるという。
また、導入企業が保有するFAQデータや問い合わせデータを学習させることで、より適切なコミュニケーションをとるようにカスタマイズが可能。導入企業は学習させたいFAQ/問い合わせデータを提出するだけで、機械学習やAIのチューニングはオウケイウェイヴが実施する。
さらに、OKBIZ. for AI Agentは、同社のFAQ作成・管理システム「OKBIZ. for FAQ」が導入済みであれば、企業内で追加、更新されるFAQを随時、自律的に追加学習させることが可能。これにより、導入企業は別途AI学習のためのデータを用意する必要がなく、業務効率化を図れるとしている。
なお、OKBIZ. for AI Agentは、2017年6月から販売してきた「OKBIZ. AI Knowledge」の後継製品となるもの。従来製品と同様、問い合わせ対応時には、独自の対話機能で質問内容の意図を理解し、適切な感情表現を交えて回答を提示する。
問い合わせの意味が分からず、回答が絞り込めないといった場合には、独自の「聞き返しエンジン」により、追加情報の入力を促すことで最適な回答を絞り込んで回答を提示し、利用者を迷わせないようにするという。
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