Microsoft、「Visual Studio Code」の「May 2019」リリースを公開:操作性が向上、TypeScript 3.5.1に対応
Microsoftは、クロスプラットフォームのエディタ「Visual Studio Code」の「May 2019」リリース(バージョン1.35)を公開した。エディタ内の移動動作やTypeScript対応などを改善している。
Microsoftは2019年6月5日(米国時間)、WindowsやmacOS、Linuxに対応するクロスプラットフォームのエディタ「Visual Studio Code」(以下、VS Code)の「May 2019」リリース(バージョン1.35)を公開した。
VS Code 1.35では、次に挙げるような多くの機能改善があった。
エディタでは「定義へ移動」などを改良
新バージョンでは「定義へ移動」アクションに加え、類似した「宣言へ移動」「型定義へ移動」「実装に移動」を改良した。
まず、シンボルに複数の定義がある場合、ステータスバーに複数の定義を表示し、[F12]キーで各定義間をジャンプできるようになった。
さらに「定義へ移動」が「workbench.editor.revealIfOpen」設定を尊重するようになり、シンボルへの移動時に、別のグループで既に開いているエディタを再利用できるようになった(再利用しない設定も可能)。
この他、「ピーク」ビューが、結果ツリーのように検索とフィルタリングをサポートするようになり、結果を素早く絞り込めるようになった。加えて、定義のリクエスト結果がなかなか返ってこない場合、[Esc]キーを押してキャンセルできるようになった。
移動アクション以外では、「パンくずリスト(ブレッドクラム)」ナビゲーションがデフォルト表示となっている。
ファイルやシンボルへの素早い移動を目的としたパンくずリストが、デフォルトで表示されるようになった。「表示」メニューの「表示>ブレッドクラムトグル」コマンドで、表示/非表示をトグルできる。
TypeScript対応を改善
VS Codeには「TypeScript 3.5.1」が付属しており、JavaScriptとTypeScript双方の言語の改良や、ツールの強化の恩恵を受ける。また、スタイルが設定されたコンポーネントを操作する際のパフォーマンス問題など、多くの重要なバグが修正されている。
JavaScriptとTypeScriptでは、新たに「スマート選択」をサポートするようになった。この機能を使うとセマンティクスの知識を利用して、式や型、ステートメント、クラス、インポートの選択をインテリジェントに展開できる。
さらにTypeScriptの新しい「型エイリアスリファクタリングへの抽出(Extract to type alias refactoring)」により、型の一部を自身の型エイリアスに迅速に抽出できる。
ターミナルがTrue Colorに対応
VS Code新版ではターミナルが、True Color(24bit)のエスケープシーケンスを使用するプログラムに対応し、色を正確にレンダリングできるようになった。
次の画像に示したように従来版(上)と新版の色表現は大きく異なる。
マージの際のコンフリクト表示を改善
マージコンフリクトを引き起こした変更を、周囲のソースコードとともに表示できるようになった。
Remote Development(プレビュー版)を安定版で利用可能に
拡張機能の「Remote Development(プレビュー版)」がVS Codeの安定版でも使えるようになった。これにより、コンテナやリモートマシン、WSL(Windows Subsystem for Linux)を、フル機能の開発環境として利用できる。リモートワークスペースでもローカルワークスペースのように、VS Codeで作業することが可能になった。
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