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「クラウドサービスのセキュリティを優先した企業が市場で勝利」 マカフィークラウド利用に関するレポートを発表

マカフィーのクラウドの採用とリスクに関するレポートによると、87%の企業がクラウドの利用によって恩恵を受けていた。ただし「クラウドでのデータ損失防止に対応可能」と回答した企業の割合は36%だった。

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 マカフィーは2019年6月26日、「Cloud Adoption and Risk Report」(クラウドの採用とリスクに関するレポート)の特別版を発表した。同レポートでは、世界の企業1000社を対象に、クラウドサービスがビジネスに与える影響と企業がどのようにセキュリティギャップに対処しているかを調べた。

 さらに、同社が提供するCASB(Cloud Access Security Broke)の「McAfee MVISION Cloud」などから取得したイベントを分析したところ、87%の企業がクラウドサービスの利用によって恩恵を受けているものの、クラウド上のデータ保護に関する責任共有に取り組んでいる企業とそうでない企業との間には「新製品の市場投入時間の短縮」や「新規市場開拓」について明確な違いが見られたとしている。

 CASBを利用して積極的に自社データの保護に取り組んでいる企業は、こうした新製品の発売や、市場投入時間の短縮、新規市場開拓に関する可能性が35%以上高かった。ただし、CASBを既に導入している割合は、調査した企業の3社に1社しかなかった。

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セキュリティギャップは依然として存在

 さらに同レポートでは、機密性の高いデータはIT部門が管理していることやセキュリティの実現とクラウド採用とのギャップについても言及している。

 データ管理について見ると、企業データの65%はコラボレーションやビジネス向けのSaaS(Software as a Service)に、25%はIaaS(Infrastructure as a Service)に保管されていた。これらSaaSやIaaSを管理しているのはIT部門で、現在多くの従業員のニーズに効果的に対応できているという。IT部門が関知しない「シャドーIT」に保管されている企業データは、残りの10%だった。

 一方、今回の調査で「クラウドでのデータ損失防止に対応可能」と回答した企業の割合は36%、「データ共有に利用するコラボレーションの設定を制御可能」と回答した割合は33%しかなかった。IaaSの場合は、仮想マシンの設定を監視可能と回答した企業は26%にすぎず、マカフィーでは、セキュリティの実現とクラウド採用との間のギャップが広がっているとしている。

 マカフィーのクラウドセキュリティ事業部で上席バイスプレジデントを務めるRajiv Gupta(ラジブ・グプタ)氏は「今回の調査結果から、先行してクラウドを導入し新たなクラウドサービスを展開する際に、セキュリティを優先した企業が市場で勝利していた。クラウドにセキュリティ対策を実施することが、ビジネスの加速につながっている」と述べている。

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