メールを好むが時間はかけない日本人、アドビが調査:メールの使い方に特徴
アドビ システムズの電子メール利用実態調査によると、日本人は平日にメールチェックに費やす時間が最も短かった。未読メールをゼロにする習慣がある割合は51%。対面でのコミュニケーションを望む人は11%、メールを望む人は38%だった。
アドビ システムズ(以下、アドビ)は2019年10月10日、電子メール利用実態調査「2019 Consumer Email Survey」を発表した。今回の調査は、2019年7〜8月に米国、英国、ドイツ、フランス、オーストラリア、インド、日本の7カ国で実施したもの。対象は10〜60歳代の就労している男女で、各国約1000人から回答を得た。
日本人はメールチェックに時間をかけない
まず、平日のメールチェックに費やす時間は、日本人の場合、仕事関連が77分、私用が53分だった。これは、今回調査した7カ国で最短だった。7カ国平均では、仕事関連メールのチェックに3時間以上をかけている。最も長かったのはインドで、仕事関連が334分、私用が241分だった。合計して9時間半もメールをチェックしていることになる。
この結果についてアドビでは、日本に比べて他国は対面でのミーティングが少なく、テレワークやフレックスタイムなどの働き方が進んでいるため、電子メールをより活用する環境にあると分析している。
あなたは未読メールをゼロにしますか?
未読メールをゼロにする習慣がある人が少ないことも分かった。日本人で受信ボックスの未読メールをゼロすると「安心する」と感じる人の割合は58%。実際にゼロにする習慣がある人は51%で、半数近くがメールを全部チェックしていないことが明らかになった。この傾向はインドを除く他国でも同様で、未読メールをゼロにする人の割合は4〜5割だった。
未読メールをゼロにしないのは、役に立つと思うメールが少ないと感じているからのようだ。日本人の場合、メールの開封率は、仕事関連が69%、私用メールは62%。役立つと思うメールの割合は調査対象国の中で最も低く、仕事関連が49%、私用メールは37%だった。これに対して、仕事関係のメールの開封率が最も高いのはドイツで83%。2位は英国で81%。3位は米国で80%だった。
日本人はプロモーションメールに魅力を感じない
開きたくなるほど関心を引くプロモーションメールの割合でも、日本は低かった。具体的には、仕事関連と私用メールのいずれも20%だった。この値は、2018年調査時の、それぞれ33%、31%から急低下した。私用メールに関しては、調査対象国の中で最も低かった。
プロモーションメールに対して不快に思う理由については、「メールが頻繁すぎる」が最も多く43%(複数選択)。次いで、「文字が多い・文章が下手」の35%、「パーソナライゼーションしすぎで気味が悪い」の24%、「すでに買ったことのある商品を薦められる」の23%が続いた。また、パーソナライズされた私用のプロモーションメールについては、「提案が自分の興味に合ってない」との意見が44%に上った。
日本人は職場では対面コミュニケーションを求めない
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