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【 lvscan 】コマンド――デバイスをスキャンして論理ボリュームを一覧表示するLinux基本コマンドTips(358)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、デバイスをスキャンして論理ボリュームを一覧表示するLVM向けの「lvscan」コマンドです。

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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、デバイスをスキャンして論理ボリュームを一覧表示するLVM向けの「lvscan」コマンドです。

lvscanコマンドとは?

 「lvscan」は、LVM2(Logical Volume Manager 2)で、デバイスをスキャンして論理ボリュームを一覧表示するコマンドです。

 Linuxでは当初、HDDなどに直接ファイルシステムを割り当てて管理していましたが、現在では、物理ボリュームをまとめて仮想化されたボリュームグループを作り上げた後、それを論理ボリュームに切り分けて管理する仕組みであるLVMが取り入れられています。例えば、CentOSでは、デフォルト設定のインストールで論理ボリュームを使用します。

 物理ボリュームを直接使うのではなく、論理ボリュームを作り上げて記憶領域を管理することで、LVMでは複数の物理的なディスクを1つにまとめて大容量のファイルシステムを構築したり、ファイルシステムのサイズを後から変更したりする操作が可能になります。

 LVMでボリュームを作成、削除したり、現在の構成を表示したりする場合は次のコマンドを使用します。

対象 作成 削除
物理ボリューム pvcreateコマンド(連載第335回) pvremoveコマンド(連載第338回)
ボリュームグループ vgcreateコマンド(連載第336回) vgremoveコマンド(連載第339回)
論理ボリューム lvcreateコマンド(連載第337回) lvremoveコマンド(連載第340回)


対象 拡張 縮小
物理ボリューム pvresizeコマンド(連載第351回 pvresizeコマンド(連載第351回
ボリュームグループ vgextendコマンド(連載第342回) vgreduceコマンド(連載第344回)
論理ボリューム lvextendコマンド(連載第343回) lvreduceコマンド(連載第345回)


対象 情報表示 詳細情報表示
物理ボリューム pvsコマンド(連載第331回) pvdisplayコマンド(連載第332回)
ボリュームグループ lvsコマンド(連載第329回) lvdisplayコマンド(連載第330回)
論理ボリューム vgsコマンド(連載第333回) vgdisplayコマンド(連載第334回)


コマンドの書式

lvscan [オプション]

※[ ]は省略可能な引数を示しています。




lvscanの主なオプション

短いオプション 長いオプション 意味
-a --all 通常は表示対象とならないボリュームも含めて表示する
--ignorelockingfailure ロックのエラーを無視する(読み出し専用操作のみ実行)
-P --partial 不完全なボリュームなども含めて表示する(PARTIAL MODE)
-v --verbose 詳細な情報を表示する


デバイスをスキャンして論理ボリュームを一覧表示する

 「lvscan」で、デバイスをスキャンして論理ボリュームの情報を一覧表示します(画面1)。「lvs」コマンド(連載第329回)と比べると情報量は多くありませんが、パス名が確認しやすい表示になっています。

 lvscanコマンドの実行にはroot権限が必要です。「sudo」コマンド(連載第68回)などを利用してください。

コマンド実行例

lvscan

(論理ボリュームを一覧表示する)


画面1
画面1 論理ボリュームを一覧表示したところ 「lvs」コマンドの出力と比較した


エクスポート済みのデバイスがある場合の表示

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